縁側
「いい天気だねぇ」
「うん。いい天気」
春のポカポカ陽気に誘われて、
二人で縁側に出てお茶を頂く。
この上もなく幸せだ。
遠くの野原からは子ども達の声が聞こえて、
台所からは夕飯の匂い。
桜は誇らしげに空を仰ぐ。
二人の間にはぼた餅二つ。
……この上もなく幸せだ。
来年も、再来年も、その次の年も、
ずっとずっと、
こんな風に、春を迎えることが出来るなら、
どれほど幸せなことだろう。
「お茶のお代わりいかが?」
お座敷からお茶を点てる音と柔らかな声。
「「ぼた餅もお代わり!」」
空になった茶碗とぼた餅の皿。
思わず見つめて笑い合う。
この上もなく、幸せだ。
君を思う日々 音羽真遊 @mayu-otowa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。君を思う日々の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます