Re:END

yummy

Re:START

何故。どうして。こうなってしまったんだろう。




…ここはどこだ?

これは…ビル?それもいくつもある…。ってことは東京かどっかか?


俺がそれを理解するのに時間がかかったのは、俺が都会を知らない田舎者だからではなく、ビルが半壊、または倒壊していて鉄骨が丸見えだったり、苔むしていたり、瓦礫がそこらじゅうに転がっていたりなど、とにかくボロボロだったからだ。


そして、そこには自分と同じように戸惑っている人が十数人…いや、もっとだ。

とにかく沢山いた。


どうしてこんなところにいるのか。どうしてこんなにボロボロなのか。

状況を全く理解出来ていない俺は必死に思い出そうとしてみるが、何も思い出せない。


何もしないのは落ち着かないのでとにかく探索してみる。

するとネックレスが落ちているのに気が付いた。


「あ、あの… それ、私のなんですけど…」

綺麗な茶色い髪をふんわりとおさげにした、可愛らしい印象の背の低い少女が声をかけてきた。

「えっと、返しますね。」

「はい!ありがとうございます!それ…大事なもののような気がして…」

数年引きこもっていた俺にはこの笑顔は眩しい…

「あ、私、あれ?記憶… 忘れ…?」

やはり俺と同じく記憶を無くしているようだ。

「あー… 多分大丈夫だと思うぜ?俺も、多分ここにいる皆記憶をなくしてる。」


「あー、あー、皆さん聞こえますかー?」

少女の不安を拭おうとした矢先に狂ったような明るい声が響く。

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