漫画と消しゴム

作者 aoiaoi

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★★★ Excellent!!!

明るい駿くんと、大人しい涼太くん。
小さな頃からずっと一緒にいた二人ですが、次第に距離や違いを感じることが増えていきます。子供たちの様子がとても自然で、情景が目に浮かんでくるような感じがしました。
そしてある出来事のあと、流れていく時間の中でお互いを思う気持ちには、消えていかない後悔のような苦く静かな切なさがあり、印象的でした。
少年たちの繊細で微妙な感情が、それぞれの視点で描かれていて、二人の心が鮮明に伝わってきました。
たくさんの方に読んでいただきたい、とても素敵な短編です。

★★★ Excellent!!!

それはまだ花咲く前の芽吹き
それはまだ熟す前の青い実
それはまだ黄昏る前の澄んだ空

少年ふたりの物語です。

瑞々しくて
たどたどしくて

素直だけれど
不器用で

胸が張り裂けそうなのに
認めたくない

たったひとこと伝えたい言葉が
言い出せない

きっとこれから夏の嵐も秋の風も肌に感じ、冬に温もりを求め微笑む春を迎えることでしょう。

この物語はそれより少し前のお話
春と言ってもまだまだ青い春のほんの入り口のお話


燭を背けては共に憐れむ深夜の月

花を踏んでは同じく惜しむ少年の春

★★★ Excellent!!!

多感な思春期の揺れる想い。
思い遣るよりも、傷つける方に流れていってしまう心。
一度掛け違えてしまったそれは、元に戻すことは困難で……

二人の少年の、幼稚園から中学卒業までの瑞々しい想いを綴っています。
恋と呼ぶにはまだ青い。
だけど確かに芽吹いたその想いが、いつか淡い蕾を綻ばせますように。
一歩踏み出した彼の勇気が、報われますように。

★★★ Excellent!!!

幼馴染みの男子中学生、駿と涼太。
幼い頃はタイプが違っても仲良く遊べていたのに、成長するに従って遊び方も交友関係も少しずつ変わってきて……。
誰もが経験する変化ではありますが、小学生男子の不器用さゆえに、ある日二人の間には埋まらない溝が出来てしまいます。
お互いにそんなつもりはなかったはずなのに、謝ることもできないままお互いを避け続け、時は流れ──

もうずっと関わらずにすむようになる。
相手が自分の視界に入ることはなくなる。
その時に胸にこみ上げてきた思いを、駿は、涼太は、どうするのか。

二人それぞれの視点から不器用なすれ違いを描いた思春期の物語。
ほんのりBLっぽさもありますが、瑞々しくも息苦しい彼らの思いが作者様ならではの豊かな感性で描かれており、胸に迫るも心温まる読後感となることでしょう。