やきもち焼きさんの結婚

作者 和田島 イサキ

23

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★★★ Excellent!!!

※下線以下、ガッツリネタバレ感想です。簡潔に未読の方へのガイドをするなら、決して冒頭の牧歌的なノリでは終わらない、一癖もふた癖もある、色々な意味で深みと読み応えのあるお話です。ある種の覚悟を持って臨んだほうがいいともいえるし、かといって肩肘張って読む類のお話でもない、揺さぶられるタイプというのが正しいかもしれません。

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まず、主人公の女の子の様子がいきなりおかしい。これは明らかにコメディ時空を生きてきたタイプで、バットで頭を殴られたらドッジボール大のたんこぶが出来るキャラだ。そんな彼女は特にロマンチックな雰囲気を漂わせるでもなく、喋る餅と結婚する。その後の彼女は、自分のことを幸せだという。ここで使われた幸せと言うワードは、後に場面が暗転した際にも繰り返されるので、本当にこれらが同じ意味で使われているのかは分からない。だが、あくまでこの時点での「幸せ」であったり「大好き」は違和感なく受け取れるものであり、このあまりに唐突で異常なシチュエーションでもそれが成り立つということは、この物語の枠組みが(少なくともこの時点で)おとぎ話であることを示しているのではないか。おとぎ話であるからこそ、彼女の「幸せ」や「大好き」からは男女を匂わせる雰囲気がまるで漂わない。
とまれ、ここで話が終われば、これはおとぎ話でしためでたしめでたしで終わってしまう。しかしこの話の中には、現実サイドに立っている人間が存在し、主人公サイドとやり取りするから余計にこじれる。主人公の親友であるところの雪恵がその一人であり、彼女は最終的に「何はともあれ餅が喋っている」という現実を受け止めた上で、主人公たちを祝福することになる。
やがて主人公は現実サイドへ飲み込まれる。ここで断っておくべきなのは、主人公は元々社会人として働いていた経験を… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

最後まで読んで欲しい。
それに尽きる。
迷わず読めよ、読めばわかるさ。

冒頭、あやしいダンボールが届くところから物語は始まる。
何を書いてもネタバレしそうなので、もう本文を読んで欲しい。

読んでて意味がわからないと思うこともあるかも知れない。
意味がわからないながら最後まで読んだ。
やっぱり意味はわからないままだった。
でもその意味のわからなさも含めて面白い。

ぱっと見、文章が詰まってるように見えるけど、読み始めたら全然気にならない。

全8話なので、是非とも一気に読んで、心を揺さぶられてもらいたい。