その世界の覇者は変態でした

OME

第一話 魔王やってます

 そいつの名前は下野大輔しもの だいすけ。前の世界ではただのフリーターであった。そんなに苦ではない人生を歩んでいて、それなりに楽しい人生であった。

 しかし、そいつは今、とんでもない壁にぶちあたった。

 そう・・・そいつは今、何故か魔王をしている。そいつの名は・・・

 魔王ゼアルッ!


「魔王様、報告に参ります。」


「サタンか…何用だ。」


「勇者が参られました。」


(またか・・)


【魔王サタンLV130】前魔王の1柱でゼアルに仕えている。

 テレポートのスキルを感じた。

「ゼアル様ぁ・・もうすでにここに来ています…ふぎゅぅ・・」

 【魔天使アリエルLV120】天界から追放された淫魔の化身、魔王の1柱であった。

「アリエルか、まぁここで休め‥」

「ぜ、ぜあるしゃま♡…」


(そろそろ来るか、あいつが。)


 そして勇者が普通に扉を開けてきた。


「魔王!次こそ私がお前を討つッ!」


【女勇者セーニャLV100】聖なる女と書いて聖女せいにゃッ!


「ふん、堕天使には荷が重かったようだな…次はこのサタンが相手だッ!」

 サタンは魔力を開放する、禍々まがまがしさが空間を歪ます。

「行くぞ勇者ぁぁぁぁああッ!!」


 サタンが勇者に飛び込むッ!。

「ぐあぁあああああッ!!!」

 しかし一撃でやられるサタン。

 勇者の剣、【エクスロード】はどんな魔族もイチコロなのだ。

 その剣は勇者にしか持てない剣、魔族には最強の剣なのだ。

 そう、魔族には…

「つまらぬ余興をみせたな、勇者。次はわたしが相手をしてやろう。」

「ぜあるしゃまが…直々に・・ッ!♡」

 座っていた椅子から立とうとした瞬間、勇者セーニャからの一撃。

 ゼアルの首に直撃した。

「・・・・ッ!?」

「…だから言ったであろう、わたしは不死身だと。」

「な、なんで!?首をとったのに・・・魔王なのに!お前にはなんでこの聖剣が利かないのよッ‼」

「ふん…」【スキル威圧】

 その瞬間部屋の空気が尋常じゃない重さに変わった。

「!?」セーニャは固まった。至近距離からの威圧の効果はデカかった。

「さて、では次はわたしのターンだなッ!」【ロードオブデス】その武器は何もない空間からゼアルの手に出現した。見た目は大鎌のようなまさに死神。

 セーニャはなんとか後退して防御の姿勢をとる。

「あまいッ!!」【スキル飛斬撃ひざんげき

 ゼアルは大鎌を振り上げた。

 斬撃が勇者を通る。


 次の瞬間。


 勇者セーニャは真っ裸になっていた。


「…‥‥きゃぁぁぁぁあああああッ‼‼」

 セーニャは胸を両手で隠し、走って帰って行った。


「さ、さすがだぁ」サタンは尊敬の眼差しを向ける。


「・・・くぅッ!♡ゼアルしゃまはほんと、か・げ・き♡ですわねッ♡」アリエルも違った尊敬の眼差しを向ける。


(はぁ‥どうしてこうなってしまったのか‥)


【ゼアルLV5】これがゼアルのレベルであった。

 そして時は少し遡る。

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