第2話戦い方なんて人それぞれ
「じゃあ行ってきますドグファー」
「陛下お気を付けて」
「行きたくないんですけど...」
「おいそこのくそ勇者!しっかりと姫を守れよ!」
「あーはいはい」
そして旅は始まったのであった。
「えっとそこの嬢王にまるで見えない嬢王さん」
「何かしらくそ勇者さま?」
「俺の名前を言ってなかったな、俺の名前は
「うわ~ひねくれた性格と正反対なお名前ですね」
「ほっとけ!」
「私は初めにも言った通りメイリアよ。まあよろしく」
「あ、てか今思ったんだけどなんで言葉が通じるんだ?」
「えっと...多分竜神様の加護かなんかでいけてるんじゃない?」
いやこいつまじで嬢王かよ、そんぐらいわかっとけよ。
と心で思うのであった。
「そういえばメイリア今はどこに向かっているんだ?」
「今はエルフの森よ」
「なんでだ?魔王城に行けよ!」
「あんたばか?そんな最初っから魔王に勝てるわけないでしょ!しかも魔王城への行き方がわからないのよ!」
なにこいつ嬢王なのにしらないのかよ。
てか普通知らないのに魔王を倒しにいくか?
ますますメイリアへの怒りが溜まった本気であった。
「まずはエルフの森ある村を助けて情報収集と仲間も出来たら幸いね」
「エルフって強いの?」
「私と一緒で魔法がつかえるわ」
「え、お前魔法使えるのかよ」
「ええ、まあ遺伝子的なので幼少期から使えたわ」
「そうなんだ...ってなんか前でゴソゴソ音が聞こえないか?」
「ほんとだ聞こえるわ。」
「見に行こうぜ!」
そう言って2人は音のする方へ行った。
「うわあ!」
「何だこりゃ!?」
そこには1人休憩しているゴブリンがいた
「これは下級の魔物のゴブリンよ!エルフの森を住処にしているらしいわね」
「ど、どうする!?まだ気づかれてないし無視する?」
「それはだめ!村を助けるのよ、倒さなきゃ!」
「じゃあお前の魔法で何とかしろよ!」
「無理よ!私は攻撃系の魔法は使えないの!」
攻撃系統の魔法を使えない嬢王のメイリア、武器を持っていない本気。
もはや魔王退治の前に下級の魔物すら倒しこともできないのか。
そう思っていた時本気の頭の中には2つの疑問が浮かんだ。
「んん?今思ったけど俺の武器は?」
「そんなのあるわけないじゃない。1つ持って行っていいといったのに私を選んだのはどこかの誰かさんじゃない!」
「ええ...普通は武器と防具の1つや2つの支給は当たり前じゃないのか?」
「そんなのしらないわ!」
本気の世界での常識はこの異世界の常識ではないらしい...
いや、だけど嬢王がそこら辺を考えてなかったところまずメイリアがバカだ。
そして気を取り直し2つ目の疑問にいった。
「ゴブリンを苦しめれば倒せると思う!この世界では殺さなくても一定以上の精神ダメージか外部へのダメージで倒せるのよ!」
「いやそれ先言えよ!」
「ちなみにこっちも同じよ!」
「なにそれ、ゲームかなんか?」
【この異世界での敵の倒し方】
1つ 相手の息の根を完全断ち切る
1つ 一定以上に相手への精神的なダメージを与える
1つ 一定以上に相手の内外部へのダメージを与える
「なるほどね、相手の内外部へダメージを与えるか~」
この時何でもいいから武器が欲しいと思った本気であった。
だがさすがにこれを武器にするのはふざけていた。
「確か食料の中にレモンが沢山あったよな?」
「ええ、レモンは栄養あって色々なものに使えるから沢山持って来てるわよ」
「ちょっと1つちょうだい!」
「いいけど、何に使うの?」
「まあまあ見てのお楽しみだ!」
そういいながら本気はレモンを素早く切った。
「よっしゃ~!完成だ!」
「え?、これで終わり?レモンを切っただけじゃない」
「ばかだな~この切ったレモンは使い方によって体のあるパーツにえげつないダメージを与える最恐の兵器となるのさ」
そう言ったと本気はゴブリンに石を投げ誘い込んだ
「さあくらうがいい!雷帝の
そういうと本気は思いっきり切ったレモンを潰し、ゴブリンの目に向かって
レモン汁を飛ばした。
「どうだ俺のサンダースプラッシュは!」
「うぎゃあああああ!!」
ゴブリンは本気とメイリアの前でのた叫びながらうち回り消滅した。
「おお!メイリアやったぞ!レモンの怖さ思いしったか!」
「まさか、本当にたおすとレモンの汁を武器にするとは考えがすごいわ」
メイリアは苦笑いしながら本気にいった。
「いや~まさかゴブリンにも効くとはな~」
「ほんとよ!効かなかったらどうしてたのよ!」
「まあそのときはその時さ!」
本気はヘラヘラしながら言っていた。
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そしてしばらく歩き何事もなくエルフの村へ着いた
「ここがエルフの村よ」
「まだ村は襲われてないんだな」
「ええ、まあ森に魔物たちが入り込んでは来ているけどね」
すると奥からおじいさんの様な声が聞こえてきた。
「じょ、嬢王陛下~」
「あら村長さん」
「嬢王陛下様!」
「ど、どうしました!?」
「我々の森に魔物たちの主が現れて住み着きはじめました...」
この時、既に森には魔物たちの主が住み着きはじめ、森の最奥部には誰も近づけない状態になっていた。そこで村長は勇者である本気に主の討伐を依頼したのだ。
「ええ~魔物たちの主とか怖いし行きたくないんだけど...」
「何言ってんの?いくにきまってるでしょ!」
「で、ですよね~」
「え、嬢王陛下様もお行きになられるんですか!?]
「当たり前だろ村長さんよ~メイリアは俺の唯一無二の所有物だからね」
ドキッ!ドキッ!
メイリアの鼓動リズムが速くなった。
「な、なんで私がこのだめ勇者の言葉なんかに反応してんのよ。あとちょっぴり恥ずかしいこといわないでよね...」
「ん?何か言った?」
「何でもないわよ!」
この時にメイリアの心が本気が何も思ってない何気ない言葉でほんの少し、ほんとうにほんの少し動いたのであった。
そして2人は主のいる森の最奥部へ向かったのであった。
「ここが森の最奥部の手前か~少しくらいな」
「そうね、なんだか薄気味悪いわ」
「あ!あそこが最奥部です。ではここからは2人に任せて私は帰ります。どうかご武運を」
そういい村長は村に帰り2人は最奥部へ入った。
「あれが主だな」
「ええ、たぶんそうね」
エルフの森に住み着いている魔物たちの主は物凄く大きな狼であった。
「しかし妙なのよね...」
「何がだ?」
「この主魔物の気配を感じないのよ。それと何かの魔法がかかっているのよ。」
「魔法だって?」
「そう、多分物を操る魔法かなんかだと思う」
「てことは操られてるってことか!ならその魔法を解除して正気に戻せばいいってことだろ?」
「まあそうなるわね」
「早く案を考えてちゃっちゃと終わらせて帰ろうぜ!」
そういうと2人は主と戦う前に作戦を考え始めた。
「やっぱり目を覚ませさせるというところではレモンかな」
「けど相手は主よ、そう簡単にいくとは思わないんだけど」
「まあ、やってみるだけやってみようぜ!」
「私は絶対に無理だと言っとくはね」
「まあまあその時はその時だ」
そして本気は先ほどよりも手際よくレモンを切り終えた
さすがにレモンだけじゃダメだと思った本気はレモンと持って来ていたウォッカを混ぜたのであった。この時本気は気づいた、CMで見たことあるレモンとウォッカを原材料とする...そう、あの有名なお酒が出来きてきたことに。だが本気は一応もとの世界では未成年なので試飲は出来なかった。
「さあ出来上がったぞメイリア!」
「ん?今回はしっかりたした液状なのね」
「なずけて
「またそんなんで本当にそれでいけるのかしら...」
「なに、まかせとっけって!これが俺の戦い方だ!!」
本気はそう叫びながら主に石を投げて気づかせてそのまま主へ突っ込んでいった。
そしてクイックスプラッシュを主の顔にかけようとした瞬間!主は大きく口を開けて全て飲んでしまったのだ。
「マジかよ!?それはお前の飲み物じゃね~」
そういいながら本気は主からの攻撃をよけていた。しばらくすると主の動きがおかしくなっていった。そして主は倒れて深い眠りに落ちたのだ。
「あれ、何があったんだ?」
「寝てるわね、あと酔っているわ」
「酒入れて正解だったぽいな。てか主酒弱いんだな」
「あ!魔法が解けてる!これでこの子は無害になったはず」
「よっしゃー!終わったぞ!やったなメイリア!」
「うん」
てか正直に今回何もしない...と心に思うメイリアであった。
そして2人はエルフの村へと帰り村長に主の事を説明した。
「そうだったんですか~いやでも正気に戻てくれて良かったです。主が目を覚ましたら状況説明しにいきます!」
「ありがとうございます村長さん」
「報酬と言ってはなんですが何か欲しいものはありますか?」
「ではその、魔王城への行き方や魔王の情報がほしいです」
「村長~!!!」
「どうした?」
「魔王城を探しに行ったエルフからの連絡です!」
「お、いいタイミングだったなメイリア」
「そうだな!話を聞かせてもらうわ!」
「エルフたちがとうとう魔王城へ着いたらしく、そしたら...」
『そしたら?』
「魔王城が半壊状態になっており魔王が1人の少女に倒されていたそうです...」
『え?』
『はあああああ!?』
ここに来て魔王が1人の少女に倒されたと聞かされた本気とメイリア。
あまりの衝撃的な展開に驚きを隠せない2人。
これから本気はどうなるのか。
そしてたった1人で魔王を倒した少女とは一体何者なのか。
転生先がマジで酷すぎて泣きそう。 める @fumisn6_6
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