転生先がマジで酷すぎて泣きそう。

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第1話異世界転生なんて信じたくありません。

俺の名前は佐々木本気だ。

本気と書いて「マジ」と読む。

そう、いわゆるキラキラネームである。

まあそんなことはどうでもいい

最初に言ってしまうとこの物語はそんなキラキラネームな主人公である俺がある日をさかえに異世界で旅をすることになる話である。



「ゲホォ!」

「お兄ちゃん!お兄ちゃんってば起きて!」

突然の腹痛と頭に響く甲高い声で目が覚めた

「な、なんだ!?」

「はーやーく起きてーーーー!」

「起きたよ」

「ほらお兄ちゃん起きて!遅刻しちゃうよ!」

 わざと聞こえないふりをしているのだろうか...

「いやだから起きたって言ってんだろ!」

「あ、ごめんごめんw」

「朝から最悪だ...」

「え~なんでよ!せっかくかわいい妹が起こしに来てあげたのに~」

「おまえが起こしに来たことが最悪なんだ!あと自分でかわいいとか言うなよ...」

俺を朝から不機嫌にしてきたやつこそ、

そう佐々木千佳。俺の三つ離れた妹である。

突然だがここで皆さんはふっと疑問に思ったことでしょう。

なぜ両親は俺にはキラキラネームを付けて妹は普通の名前なのだろうかと...

まあそんなことは今後のストーリーに全くと言っていいほど関係ないので

あまり気にしないでくれ。

そしてはなしは今へ戻る。

「早く俺の上からどけ!」

「あ、ごめんごめん」

本気はそんな妹と一緒に部屋を出て一階のリビングへ行った。


「やっと起きたのね、ま~くん。ちかちゃんも起こしに行ってくれてありがとね!」

俺のことまーくんと読んでいるのが母親である。もともと父親が名前を決めたので

母なりの俺への気遣いでま~くんと呼んでいる。

「二人ともはやく朝ごはん食べちゃいなさい!遅刻するわよ!」

「え、もうそんな時間!?これで遅刻したらお兄ちゃんのせいだからね!」

「そんなこと言ってる暇があるならはやく朝飯食べちゃえよ」

そしてふたりは朝ごはんを食べ終わり、顔を洗い、着替えて学校へ行く準備をした。

「ちょっと待ってお兄ちゃん!」

「待たねーよバカ」

と言いつつも妹を待ってあげるツンデレな兄である。



「おっはよー佐々木!相変わらず妹と仲良しさんですな~」

「朝からなんだ...」

俺は声の主をにらみつけた。

「お~こわいこわい」

この朝から俺を茶化してきた奴は俺の数少ない友の一人、武島信之だ。

「あ、そういえば!佐々木しっかり宿題やったか?」

「やっべ!やってない...」

「相変わらずだな~お前は」

「頼むのぶ見してくんない?」

「いやだね~」

にやにやしながら断ってくるのぶである

「ケチだな~。減るもんじゃないだろ...」

「ま、頑張れよ!」

そうこの頃の本気マジはまだあんなことに巻き込まれるとは考えてもいなかった。

いや。考える方がおかしいだろう...



時は流れて五時限目

「やべ...」

「おなかもいっぱいで眠たすぎる...」

ウトウト...

ウトu...

この時俺は寝てしまった


正直に言うとここからが本編である。


「------てください!」


「----起きてください!」


「勇者様起きてください!」


俺は飛び起きた

「居眠りしてすみません...ってここどこ!?」

「初めまして。私はこの国の嬢王のメイリアと申します」

「あ、ご丁寧にどうも...ってちがーう!ここはどこだ!」

「さてはお前ら居眠り中の俺を誘拐したんだな?」

「無礼者!嬢王陛下様に向かってなんという言葉遣いをしておるのだ!」

「おやめなさいドグファー。彼は急な転生で困ってるだけよ」

「も、申し訳ありません陛下」

「ここはデグラード王国です。古くから竜神様によって守られている国でございます


ん?あれれ??そんな国あったけぇ...(汗)


「じゃ、じゃあそのっていう呼び方はなんだ?」

「ここからの話は少し長くなりますが重要なのでよく聞いてくださいね」

「お、おう...」

「ここは古くから竜神様に守られていたのですが丁度一年前ぐらいのときに突如新たな島が現れ、その島から魔物たちが現れました。この国には竜神様の加護で魔 物たちは入ってこれませんがここもいつまでもつかわかりません。そこで竜神様 が魔物の王、そう魔王を倒すために異世界から勇者を転生しようということで転 生の儀式をしたところあなた様が転生したということです!」


「なるほどね~あのアニメとかによくある転生...」

「そうなんです!魔王を倒すためには勇者様、

すなわちあなた様の力が必要なんです!」

「なるほどね~あっ確か俺は授業中に居眠りをして...」

「すべてつながったぞ!これは夢だ!」


 そういいながら俺は自分の頬をつねった。

「あっあれ、痛いんですけど...」


「あ、わかったぞ!そういうドッキリだろ!いや~びっくりしたよ、大成功だよ!

だから早くスタッフさん出てきて~(泣)」

「もう薄々お分かりになっているのでしょ勇者様。これは現実です!

 まあ勇者様の現実世界ではないですが...」

「わかったよ認めるよ。で、俺がやることって魔王を倒すことだっけ?」

「はい!」

「よーしわかった!異世界だという事は認めてないが魔王退治とやらをしてきてあげようじゃないか!」

「ありがとうございまいます!」


いい事思いついたぞ!

ここでの本気は何故か頭がさえていた。


「ああ。正しい2つ条件をのんでもらうぞ?」

「1つ目は、ここにあるもの何でも1つもしくはここにいるやつ1人を連れていってもいいということ。」

「2つ目は、魔王を倒したら俺を元現実の世界に戻すことだ!いいな?」

「もちろん了承します!」

「じゃあ俺と魔王退治にいくぞ嬢王へ・い・か」

「はい?」

「いやだから~一つ目の条件のやつでお前を選ぶ!」


ぷぷっ!めちゃくちゃ驚いてやがるぜ!

あたりまえだ、俺をこんなんに巻き込まされたんだから道ずれだ!


「なな、なんでわたしが魔王退治なんかやらないといけないんですか!?」

「あれ~了承しますとかかっこつけて言ってたような…」

うわ...この勇者うざすぎると内心で思っているメイリアであった。

「わ、わかりました!私も行けばいいんでしょ!」

「へ、陛下!?あのような奴の言うことなど…」

「だ、大丈夫よドグファー。自分で言ったことはまもるわ」

「話し終わった~?」

この時メイリアは旅に行きこの勇者をを見返そうと心で誓ったのだ。

ついでに勇者への怒りも溜まっていった。

「ええ、早速だけど旅の準備をするわよ!」

「え、何言ってんの?今日はもういいよ。明日準備しよ!」

といった瞬間空気の割れる音がした。

ビギッ!

そうメイリアの怒りのボルテージが限界に達したのだ。

「やる気を出せ!!このくそ勇者!!」


そしてこれから始まるのは異世界転生した勇者の本気と、本気に選ばれ一緒に魔王を倒しにいくことになった嬢王のメイリアによる魔王退治の旅である...

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