ホワイトデーお返し物語。
メインキャラクターたちの個性がすごく出ている。その個性は「個人のパーソナリティー」と「関係性」の2方向で描かれている。それらは、なんというか、すごく優しい人たちが織りなすサークルのお話だ。
その「優しさ」が実に程よい。
学園小説にはよくあるハーレムもの。まして今時点になると、ネット小説系の「甘やかされた世界」が多々ある。そういった物語に登場するヒロインたちは、あまりに男性的に都合の良い思考回路をしている者ばかりだ。愛玩人形のように。
しかし本作品のヒロインたちは、絶妙なバランス感覚を持って、主人公へ「親愛」を示しており、それが創作でありながら「現実的な雰囲気」を持っているのがすごく良い。
既刊で、瀬川が壊れたPCのためにヤバめなバイトを思案した際、担任教師が伝えたあのセリフが今は良く分かる。作者はそれをしっかり持っているのだと感じる。
青春の時期、かけがえのないひと時の心の機微、その純粋さと誠実さのなんと尊く貴重なことか。
既刊全巻購入しているファンの感想です。色眼鏡は当然入る。だって大好きな作品だもの。
ホワイトデーに奮闘するルシアンのお話。
番外編、短編ながら、一番深く突っ込んだのはセッテさんかな? 彼女はいつもよりハイテンションだったけれど、可愛かったです。
本編はもう一昔前のゲームジャンルになってしまったMMOの、あるあるネタを盛り込んだラブコメ。まさかMMOが衰退するとは思っていなかった人たちが、あの時代を懐かしみながら読むとハマっちゃいますね。あーこんなことあった! っていう感じが、特に序盤は出てきます。作者あとがきなんかでも、見たことある軍茶などで作者のゲーム遍歴読み取れたり……。
ただ、一番気になるのは読者層の年齢分布ですよね。
MMO全盛期で青春したり、課金に抵抗なかった世代って、もうアラサーじゃないかしら。
ある意味ライトノベルの高齢化を象徴しているような……していないような……。
本屋さんのPOSデータを覗いてみたくなります。
あの『ネトゲ嫁』がカクヨムでも読める!
レビューを見てるあんた達、「俺みたいなインドア派はどうせ美少女とは一生縁のない人生を過ごすんだろうな……」って落胆してないかしら?
安心しなさい! 『ネトゲ嫁』を読めば、あんた達が日頃から抱えてるそんな不安なんて、簡単に吹き飛んじゃうわ!
主人公の英騎は、オタクによくあるネトゲ大好きな陰キャよ。
けれども、ネトゲがきっかけとなって敬語JKなアコとラブラブしたり、俺様ソードダンサーなシュヴァインと馬鹿やったり、男口調で変人なアプリコットの廃課金っぷりに驚愕したり……と、次々に(どこか残念な)美少女との出会いが始まるの!
ネトゲをやってるだけでも、美少女との接点はちゃんとあるんだから!