第4話
結局、私はその薬を飲みました。
そしてその子を殺したあとはなに食わぬ顔で生活しようとしました。最初の内は辛かったですが、やがてその辛さは薄れていきました。
私は子のために子を殺しました。
その行いを私は間違ったとものであるとは思いません。
もしそれにとやかく言う人があるのなら、お金を与えてやって下さい。
今、経済的に苦しんでいる親のためにお金を与えて下さい。
私達にはもう要りません。
夫は転職し、前よりいい給料がもらえるようになり、子を産める余裕もできました。
そして子を二人も授かり、無事、産むことができました。
ありがたい限りです。今ではその子供も社会人となり働いています。
いくら余裕ができたとしても、お金のやりくりは大変でした。もし、あの時産んでいたらどれ程、子に迷惑をかけたことでしょうか。ゾッとします。
私には後悔はありません。
これからは、夫と二人で余生をおくることにします。
子を手にかけて 坂口航 @K1a3r13f3b4h3k7d2k3d2
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます