青春がぎゅっと詰まった作品!
10代の頃は、大人が見えてない大切なものを敏感に感じ取っていた。でも、高校の時って、半分大人だから、感じた事をどうするべきか迷う。
それでも、あの頃、びっくりするくらい一番大切だと思うものを守れたりした。
青春時代は潔かった。
おぼつかないのに、力強く生きていた。
『自分の心に誠実に』。
迷いながらも、悩みながらも、やっぱり「純粋さと優しさ」を貫いた主人公に感動し、読み終えてしばらくパソコンの前で動けませんでした。
構成も素晴らしく、読み終えてからまた冒頭を読むと、泣きそうに。もう一段階深く、複雑なヒロインと主人公の真っ直ぐな気持ちが、迫ってきます。この作品を思い出して、何度胸が熱くなったことか……。
大好きな作品です!
ぜひぜひご一読を!
高校の屋上から飛ばされる紙飛行機。
飛ばしている先輩は、ミステリアスな雰囲気を持つどこか放っておけない人。だけどその人には、良く無い噂があった。
主人公は中学時代、付き合っていた女の子に流れた悪い噂のせいで、関係がギクシャクしてしまっていた。だからもう、噂に振り回されるなんて御免だ。
知ってしまった先輩の心の内。未だ引きずっている、中学時代の恋心。
主人公や先輩の、思い悩む姿が非常に良いです。こんな風に悩めるのは、青春時代の特権ですもの。
悩むことも、苦しいこともあるけれど。紙飛行機が結んだ縁のおかげで、新たな道が開けて行く。
最後の展開には驚きましたけど、誰かと繋がる事で前に進んで行ける恋って良いなって思いました。