小説モドキをなんとか小説にしたい

「誰でも分かる!小説の書き方入門 カクヨム編」を参考に、下記の小説モドキをなんとか「小説」と呼べる最低限のレベルにまで引き上げたい。


■申し訳程度の小説(モドキ版)

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「好きです。付き合ってください」


「私、好きな人がいるの」

「バカで天然で鈍感で豆腐メンタルで」

「私がいくらアピっても振り向いてくれないくせに」

「いつも斜め上から私の心を鷲掴みにする」

「私もあなたが、好き」

「って、一行目で泣きながらどっかいってた」


やまなしおちなしいみなしラブコメ、完。

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    ◆◆◆


★申し訳程度の小説(最低限版)

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「好きです。付き合ってください。」ワタルは弱々しい声で言った。


 ワタルは体全体から弱々しさオーラを放っている。背は低く、痩せ型で、猫のように曲がった背中で校庭の隅っこに突っ立っている。


 そこにもうひとり、つややかな黒髪ロングの女性が、ワタルと向かい合う形で立っている。ワタルとは対照的に背筋をぴんと伸ばし、腕を組んでふんぞり返っている。


「私、好きな人がいるの。」キョウコは真剣に、それでいてどこかいたずらっぽさを感じさせる口調で言った。


 つーんと目をつむったままキョウコが続ける。


「バカで天然で鈍感で豆腐メンタルで。」キョウコは目をつむっている。

「私がいくらアピっても振り向いてくれないくせに。」キョウコは目をつむっている。

「いつも斜め上から私の心を鷲掴みにする。」キョウコは目をつむっている。


「――私もあなたが、好き。」


 キョウコはゆっくりと目をあけ、正面を見据えた。


 ワタルの弱々しい背中がずんずん遠ざかっていくのが見えた。どうやら、キョウコの最初の一言を聞いて泣きながら逃げてるらしかった。


「――バカ。」


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    ◆◆◆


■行った対応

1.だれが言っているのか明確にしてみた

2.地の文を入れた

3.それなりに情景を思い浮かべてみた

4.よけいな文章を削った

5.段落を意識して、文頭を一文字あけた

6.人称を少しだけ意識した

7.オチらしきものをつけた

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