第13話

 そこからは、私が頑張る番だ。

 毎日毎日、時間を作ってはパソコンと向き合った。

 そして、1週間後。ついに、


「できたよ!! 」

 バンッと大きな音が鳴るほど勢いよく、第二音楽準備室のドアを開けた。

 驚いた顔でこちらを見つめる2人にもう一度、

「動画できたよ。」

「まじで!? 」

 ニヤリと笑い、自分のリュックからパソコンを取り出す。

 立ち上げて、動画を再生する。

 音が鳴り出す。


「イラストキレイだな。」

「そう言ってもらえて良かった。」


 動画内で使った、雲ひとつない快晴を背景に歌う2人の少年を描いたイラストは、曲にピッタリだろうと私がこれのために描いた物だ。

 気に入ってもらえたようで嬉しかった。


 動画が終わっても、2人とも目を輝かせたままだった。

「夢、すごいな……。」

「お前何者だよ。」

「お褒めの言葉、ありがとうございます。」

 やっと言葉を発した2人に微笑んだ。


「あ、この動画は今日の20:00に投稿するから、それまでに、歌用のSNSのアカウント作成しておいて。

 そして、私にそのアカウントのIDを送っておいて。」

 私の言葉に2人とも「りょーかい。」と、返事をした。



 2人にもお披露目したところで、自分のSNSを開き告知をする。

『本日、20:00に新曲を投稿します!

 今回の曲は、新たな試みだからぜひ、聞いてください!! 』

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快晴のメロディー 三咲 幸 @Makoto_story

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