戦も無くなり、平和になったことでドワーフの鍛冶屋は武具を打つ仕事もなくなってきた時代。
主人公は確かな技術を持つマリウス工房の跡取り娘アンヴィル。
彼女がいつものように鍛冶仕事をしていると訪ねてきたのは不思議な注文を依頼したと語る男性。
彼との出会いにより、物語が動き始めます。
とはいえ、この物語に血生臭い戦いはありません。
長閑な旅に訪れる先でエールを手に鍛冶について語り合う。
こういう冒険もあるのです、あっていいのです。
内容もしっかりと練り込まれた設定なのにほのぼのとした雰囲気でとても読み進めやすいと思います。
ドワーフという種族の設定もファンタジーの定番というべきお酒に弱い、力が強い、鍛冶の腕がいい、が盛り込まれているのにこの作品に出てくるドワーフはおじさんでもおじいさんでも皆、愛らしい存在に見えてきます。
ちょうど異世界転生ものに飽きてた頃に『ウィッチアンドスミス』のタイトルを見かけて
「鍛冶屋?」と何気なしに読み始めたら設定がしっかりしてて読みやすい
バトルや俺つえーがないのも○
簡単に言うと女鍛冶職人が今やロストテクノロジーとなった商品の依頼を受け冒険に出かけるほっこりファンタジー
これに人種問題や歴史的背景もあって読み応えがある
又、『ルーンスミス』と言う設定がおもしろい
ルーンを作品に彫ることに多様性だしている
一人一人のキャラクター像もしっかり作り込まれてる為かキャラが良く見えてくる
お気に入りはリザードマンのコーザ
渋くて粋なところがナイス
細かい設定は解説で補完してるのがいい
解説目を通せば分かるが作者が設定厨ってのがよく見えるw