幽霊の忘却

明鏡 をぼろ

第1話

ある都市に1人の少年がいた。

少年は運動が苦手だったが、真面目で優しかった。


今日の宿題は終わったから次は明日の予習だ。


そんなことを思いながら少年がバックから教科書を取り出した。表紙には珍しく可愛いポニーテールの女の子が白衣を着て液体を混ぜている写真がある。

その写真を見て少年はふと今日あった女の子のことを思い出した。

その少女もポニーテールであった。


「あの、すいません」


後ろから話しかけられた少年が振り向くと、1人の少女がいた。


「どうしましたかね」


緊張して「ね」なんてつけてしまった少年は舌を噛んだ。


「あ、あの…」


どうしたんだろう?田舎から来たのかな?


「えっと、新宿駅ってどこにあるんでしょうか?」

「ああ、ここからあっちまでまっすぐ行って・・・」


少女が行った後、少年は学校へと歩いって行った。


やっぱり田舎から来たのかな。でも、なまってはなかったな〜


少年が予習を終え、寝ついた。


少年は次の日登校中、昨日会った少女を思い出した。


あの少女はあの後新宿駅に行けたかな。迷ってないといいけどな。


それから数日が経ったある日、少年は話しかけられた。

「あの、すいません」

「はい、なんでしょうか」

「あの、〇〇高校ってどこにあるのでしょうか」


ああ、あの高校か


「この角を右に曲がって三番目の角で右に曲がって少し行けば左側にありますよ」

「あ、なるほど。ありがとうございます」


最近話しかけられることが多いな


少年は特別であった。彼は以前は異世界の勇者で、かなりの功績を挙げたがある日仲間に裏ぎられ記憶を飛ばされ、この地球に来たのであった。そしてその少年は今も自分がただの人間だと思って暮らしている。


ではでは少年の飛ばされた記憶はどこに行ったのだろうか。それについて私が知っていることは、何もない。


私の記憶にあるのは、ただ昔かなり功績をたたえ王に認められ幸せな生活を送っていたところをあの少女に裏切られ記憶だけここに来たことだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

幽霊の忘却 明鏡 をぼろ @meugahi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る