もう、何だろう(笑)
やってくれたな、としか言いようがない心境だ。褒めてやるから、そこ座れ、ただし正座でなッ!
ビガンゴ神に笑いを吹き出すやら、登場人物の設定の妙やら、何よりタイトルだ、神をも恐れぬ・・・・・・あ、神だったわw いやいやいや! 絶対、商標登録されてるからな、それっ!
とまぁ、かなりフランクにレビューを書き始めてしまったものの、中身はしっかりしているのが見事で憎らしいところ。
主人公の駄目さは勿論のこと、恋と夢は両立するのか、努力は実るのか、才能という形のない寄る辺への不安、web小説界隈が抱える矛盾や問題点なども踏まえつつ、青春ラブストーリーかつ、プレ・セクセスストーリーが展開されている。
メタい、と言ってしまえばそれまでかもしれないが。何かを創ることを一度でも志した経験があれば、刺さる部分が必ずある、全てのクリエイターに捧げられるべき作品だ。
あぁもう、耳元で象の鳴き声が聞こえる(苦笑)
不純な動機で小説を綴るボンクラフリーターの青春恋愛ストーリー。
主人公は基本的にはダメ人間なんですが、そこがとても親しみやすく、また、ごくたまに見せる頑張りが映えます。最後のあのシーンとかも彼らしくてすごくよかった!
ヒロインの佐伯さんもすごく可愛いです。とても素直な子なので幸せになってほしい!
そしてこの物語にスパイスを加える象人間、ビガンゴ。ヤベーやつです。3等身の象人間ってなんだよ!ぱおーん!
物語の神様ということで、小説を書くことに関してはわりと正論を言ってるところがまたぱおーん!です。
一度でも物語を創ったことのある人はもちろん、物語を創ったことのない人も楽しめるようになっていますので、小説家になろう!なんて思ってない人にも読んでほしいです。
一部の登場人物は実在する人間がモデルになっているそうですが、緑川美鳥さんのモデルはとても可愛い美少女なのだろうなぁと思いました。
カクヨムで「小説家になろう」とは、思いきったタイトルでごわす。
しかし、この物語に俺TUEEE!や異世界転生などの要素は全くありません。
妙にプライドの高いこじらせ系の冴えない童貞野郎である主人公が、ある日不思議な神様のビガンゴさんと出会い、憧れの後輩娘を振り向かせるために小説家を目指して奮闘するという物語。タイトルのとおりです。
物語を読んでいて面白いのは、なによりこの主人公のダメ人間っぷり。
初めこそ神様を名乗って好き放題のビガンゴさんに振り回されている姿が気の毒に感じられますが、話が進むにつれて主人公のどうしようもない妄想癖や下衆な行動、ストーカーチックな性癖などが曝け出されてきて、全く同情できなくなってくる(笑)
森見登美彦作品を彷彿とさせるナチュラル変態の描写が見事です。
読み進めていくうちに、なぜかビガンゴさんのほうがまともに思えてきてしまうから、不思議でしょうがない(笑)
ぱおーんって怒るのが、なんか可愛い。ふと、だいぶ前に流行った、夢を叶える系のゾウが出てくる小説を思い出しました。
どこかずれているけど、ある意味ピュアな恋を成就させるために悪戦苦闘する主人公の姿に、時に大笑いしつつ、時に失笑しつつ、時にしんみりしつつ……。
究極に不器用な小説家のタマゴである童貞の恋の行方を、生暖かい目で見守っていきましょう!