映像的な場面転換を。

 地の文を練習したとき、想像しやすい書き方は「映像的なもの」だと感じました。


 遠景から近景へ。

 どんどん被写体に寄っていく。

 まるで映画みたいな描写が、想像しやすい、分かりやすい。


 それで僕は、より映像表現的な書き方をしていきたいと思いました。できれば、僕の作風と呼ばれるものにしたいです。


 好きな作家の伊藤計劃さんは、とてつもないシネフィルで、小説を読んだときも映像的だなという印象を受けていました。


 なぜ映像的な印象を受けたのだろうという疑問の元で読み返しました。映画の表現に詳しくない自分でも気づいたことがあります。


 それは「夢から現実」「回想から現実」という場面の転換にマッチカットという技法を使われていることです。


《例一》


 十二歳の夏の自分が目を瞑り眠る。

 三十歳の自分が目を開けて覚める。


《例二》


 ギャングに追われ、崖から落ちる。

 ドンという衝撃と共に、ベットから落ちた。夢だと気づいた。



 自分が作った例なのでアレですが、こんな感じです。

 同じ構図、類似した動きで、シーンを繋げる。

 そうやって本来繋がらないシーンを、スムーズに繋げることでストレスなく次へ進める、らしい。


 令和最初に公開した小説は、マッチカットっぽいものを多用します。


「リフト・バレーの幻」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889280767


 時代も場所も、ガンガン変わる構成になっています。それでも、場面の前後に似た構図を作り、マッチカットっぽさを出すことで、連続性を保って読みにくさはないのでは、と思っています。


 この辺の印象について、アドバイスや意見が欲しいところです。


 これが有効ならば、

「クロスカッティングとかフラッシュバックは、こんな場面で使おう」

「ズームで緊張感を誘おう」

 とか、映画の文法を小説の描写に活かしたいと思っています。



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