『王立勇者育成専門学校総務課』の続編です。格段に面白くなっています。文句なく三ツ星級です。って、2つしかつけてないけれど★
本作は、主人公の望月結衣ちゃんが、様々な難題に取り組んでいくおはなしです。
これ、総務課のお仕事じゃないよね?的なものもありますが、それはまあそれとして……。
結衣ちゃんの良いところは、困難にぶつかってもめげずに行動していくところ。
しかもその行動理念は、相手の立場に立って真摯に考え、関係者のみんなが幸せになれる方法を目指すというもの。
私の周りにこんな子が、一人でもいてくれたらなあ。
面白いし、心が暖かくなります。よっぽど、星3つにしようと思ったんだけれど。
敢えて、星2つにした理由を2点挙げます。
1.『王立勇者育成専門学校』という舞台がそれほど生きていないな、ということ。
2.幼馴染の佐伯優馬君とのきゃっきゃうふふなシーンがない点。これは大きな減点です★
できれば続編、それが無理なら番外編の1話完結で良いので、結衣ちゃんと優馬君の物語を描いて下さい。
しろもじ先生、これは宿題ですよ?
宿題を仕上げるまで、星3つはお預けです。
結衣ちゃんのお仕事編から読んでも充分楽しめますが、できれば前作から読んでほしいな。
その方が世界観もつかめるし、登場人物たちに愛着も湧いてきます。
面白さは三ツ星級。騙されたと思って読んでみ☆
最近よく目にする異世界でのお仕事系のジャンルに入るのかもしれませんけど、舞台が総務課、というのが私的にはまず、ツボです。
この小説は『王立勇者育成専門学校総務課』の続編です。主人公の結衣ちゃんが異世界に転生してきた顛末は前作に書かれていますけど、この作品から読み始めても大丈夫、楽しめます。
異世界転生ものであっても、舞台が総務課という点からわかるように、派手な戦闘や冒険はありませんし、チートもハーレム展開も無関係(そもそも主人公は女性ですし)。いわゆる日常系のお話です。でも、ここには地に足の着いた面白さがあります。
これはなかなか難しいです。あたりまえのことをしっかりと描いて、しかも面白く読ませるというのはすごく難しい。それを裏打ちしているのは、読みやすい文章と、成熟した大人の感性だと思います。
この小説は、仕事をしたことのある人ならば、たぶん誰しもが共感するであろう、大人の感性で書かれています。そこが、カクヨムに数多くある異世界ものの小説と決定的に違う優れた点です。
お仕事をされている方にぜひ読んでほしい。安心してお勧めできる作品なのです。
お話はまだまだ続くとのことですけど、三十話のタイミングで、レビューを書かせていただきました。引き続き、楽しませていただきます!