鈴鳴り姫と銀の騎士

作者 わたなべ りえ

46

16人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

描写の素晴らしさはさることながら、
物語の語り口、展開、内容全てが心に沁み入り、涙が出そうになります。

書籍化してもいいのではと思うくらいです。

一つ一つの回をゆっくりと読みたい物語で、特に夜に一人で心静かに物語世界に身を潜めたい、そんな物語です。

他の作品もどんどん読みたくなりました。

★★★ Excellent!!!

おとぎ話調で語られる文体ですが、淀みなく流れる文章が美しいです。
その流れに乗って一気に物語の中に引きこまれました。

「新月の魔女」の呪いを受けて、その呪いに心を支配されないように、姫は「満月の魔女」からもらった千個の鈴を身につけなければならなかった。
全身に鈴をまとう「鈴鳴り姫」の本当の姿を見る事が出来るのは、満月の夜に鈴を磨く「細工師」の青年だけ。

姫の本来の姿を見て恋に落ちる、細工師の青年の心理が巧みです。
しかもそれが後に起こる悲劇へとつながります。
呪いによって変貌する姫。
細工師の最後の選択が、真実の愛というとても美しい輝きを放ちます。


★★★ Excellent!!!

あるところに、【満月の魔女】と【新月の魔女】に守られた国がありました。月の満ち欠けに応じて二人の魔女に祈りを捧げることで、この国の繁栄は支えられていました。ところが、新月の夜に生まれた王女には、恐ろしい呪いがかけられてしまったのです……。

悪い魔女の呪いから姫を守るための努力が、逆に人々の心を姫から遠ざけてしまう皮肉。姫を愛する細工師が、逆に姫と王国を危機に陥れてしまう運命。姫を助けようとする細工師の前に現われた謎の騎士。宝玉を守る聖獣たち……。

おとぎ話風の設定と語り口調でありながら、内容はきっちり大人向けで、つい先へ先へと読み進めてしまいました。
繊細な描写と世界設定は、『千夜一夜物語』を想わせます。
王女の謎が全て解けたとき、物語の結末に、読者は満足することでしょう。