第3話


『ぶっ』



授業中の教室に、突如オナラの音が響いた。



『ぶっ』


またかよ。

1度目ならまだ知らんぷりするが、

2度目となると、流石に誰が屁をこいたのか気になってくる。


聞こえてきた方向は、後ろのドア側。


容疑者は、4名。

私、前の席の佐藤、右斜め前の田中、右隣の安元…


音を聞いたらしい奴らは、チラチラとこちら側を見てくる。



でもおかしい。

私は一番後ろの端から2列目の席だ。


だから、他の3人の中の誰が

オナラをしたのか分かるはずなんだが…


今、聞こえたのは、後ろからだった。


後ろ。


右隣の安元が、こちらを見る。

気のせいだろうか、若干顔色が悪い。


(オナラしたの安元w?)

紙に書いて渡す。

すぐ返事が来た。


(俺じゃない。後ろからだった。)

安元も不思議がっていたようだ。

チラッと後ろを見る。


(後ろ誰もいないじゃん)



『ぶっ』

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ほんのり寒い話(1話完結) 水分活性 @nagare_4696

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