今の卓球
囲会多マッキー
第1話
私は今卓球部に所属している。しかし勝率は3割くらいだろうか。とても低いだろう?
私はずっと活躍が出来なかった。それも仕方が無い。長い間サボっていたからだ。それ以外にも欝になっていたのも一つの理由である。今の卓球というのはサービス(サーブ)で相手の体制を崩して帰ってきた球をスマッシュ(叩きつけるように打つ方法)やドライブ(上回転をかける方法)で攻撃する3球目攻撃が主な戦法である。中学生の卓球でさえもこれを行っている。なぜなのか。もちろん勝つためではあるのだが、この他にも勝つための手段は沢山ある。ならばなぜ、3球目攻撃をするのだろうか。
1つ目の理由は中学生と言っても素人がほとんどだからである。もちろんクラブチームなどに行っている子供は別だが、大体の子はラケットの握り方さえ分からない子なのである。そして、その素人である彼らが一番やりやすい攻撃がスマッシュなのである。だからこそ、最初に教えられるサーブは下回転のサーブなのである。別に3球目攻撃に持ち込めればいいなら下回転のサーブはいらないのではないか。確かに私もそう考えていた。しかし私は実際にそれを実行しようとすると様々な問題点があることが分かった。
ひとつ目は二球目(レシーブ)でスマッシュなどの速い球を打たれやすい点である。つまりここから3球目攻撃に持ち込むにはドライブやブロック(相手の回転や勢いを利用して返す方法)カウンター攻撃(突然スマッシュを打つなどでリズムを崩す方法)を覚える必要がある。また、とてつもない集中力や反射神経が必要となる。
2つ目は上回転で勝負すると最終的には体力の多い人が勝つのである。これは長い距離を打ち合うことがひとつの原因なのだが、素人は大体の玉を山なりに打ってしまう。これは卓球ではなくピンポンである。よく水谷選手がやっている山なりに打つ方法であるロビングというのがあるがこれを素人が真似するのは到底不可能である。1、2球ならば出来るだろうが5球、6球となると絶対に不可能である。これが下回転サーブを最初に教える理由である。しかし、下回転のサーブにも欠点はある。下回転のサーブをするとツッツキ(下回転をかけて返す方法)で粘らなければならない。これは長いもの(台の外側)であればドライブで返せるのだが素人にそれはできないだろう。だからこそ、下回転のサーブで相手をミスらせようとするのである。これは相手が素人であればあるほど有効な手段である。
このようにそれぞれの攻撃や技は利点や欠点がある。この利点を上手く使いこなすことで卓球はどんどん強くなることが出来るだろう。しかし、最後に重要なのは精神状態の安定を貫くことである。試合などでよくあるのが自分が点を取られるとイライラする人がいる。こうなるとスマッシュなどの攻撃が失敗する上にさらにイライラする悪循環に陥る。私は中学生でイライラした子はみんな負けていることを知っている。だからこそ、負けても勝っても楽しむことが重要だとかんがえる。
今の卓球 囲会多マッキー @makky20030217
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