第6話
なんだ・・・?なんであいつは笑ってるんだ?
全身穴だらけになりながら、立っているのもやっとなはずなのにどうして笑っていられるんだ!こっちはフラッシュの反動でしばらく動けない・・・次の相手のモーションに対応できない・・・!
「お前のおかげだ・・・」
「!」
「お前のおかげで俺はまた一歩先に進めそうだ・・・」
ダリアの腕から黒装が消えていく。足元は血だまりになっていた。ダリアが大きく息を吸う、また血が零れだす。勢いよく吐いた息は真っ黒い煙のようだった
!?!?!?何が起きてる!?失血死してもおかしくないくらいの量だぞなんで降参しない!お前にとってこの勝負は命を懸けるものなのか!?硬直はまだ解けない、今もなおあいつは黒煙を吐き続けている。もうそろそろ俺の体に触れそうだ・・・ダリアの姿はむしろ隠れてしまった。
黒煙がリング全体を覆うほどになった頃
「拘束は解けたか?」四方から声がする。
「ああ、おかげさまでな・・・。」どこからともなく聞こえる声にぶっきらぼうに答える。
「これでやっとお前と対等に戦えそうだ」くっくっくと笑い声が聞こえる
「随分と余裕じゃないかぁ満身創痍だったくせに」
「おかげさまでな。なぁにこの状態なら問題はないさ・・・行くぜ」
どこからくる・・・?先ほどの声は反響なのか奴が今どこにいるのかは把握出来ていない、こちらから先に仕掛けるか・・・?そう思った次の瞬間
右の後方から剣が振り下ろされた。もちろん躱す、が躱した先にも剣があった
6本、すべて別の角度から振り下ろされている多少は当たりながらも致命傷は避ける。とりあえず飛んできた方向に光球を放つ、手ごたえはない
「おいおいどこ撃ってんだ?俺はそんなとこにはいねえぜ?」
煙が一点に収束していく、煙がなくなると真黒な鎧騎士が大剣を携えて立っていた。
黒星の断罪者 タロ少佐 @taroshousa
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