「ただサイ(略)」をオススメします
とにかくタイトルが長い。
「ただサイの角のように歩んだ結果」
である。一瞬「あれ?ラノベ?」と勘違いしてしまうようなタイトルだ。だがそこには、決して策略めいたものはなく不器用に最初に閃いたタイトルを意固地になって使ってしまった自分がいる。
日記をつけていた時から、いつかこの旅行記を他人に見せる時はこのタイトルでいこうと決めていた。
それがもう六年も前である。
実際の日記を元に書いているが、なにぶん慣れない場所での慣れない日記だ。支離滅裂な上に誤字脱字の嵐。説明が足りないなんてレベルじゃない。記憶を頼りにしたくても、かなり風化してきている。
それでもなんとか古文書を研究するような気持ちで、昔の自分に語りかけながら書いている。
この作品は僕が26歳の時にインドへバックパックしに行った時の旅行記エッセイだ。多少のフィクションや仮名も入っているが、ほぼ実話である。
だが事実は小説よりも奇なり、と言われるだけあって相当波乱にまみれた旅行記になっている。
自分で言うのもおこがましいが、口で話せばどんな人のウケもとれるくらい面白い内容だった。ただ文書力は、いまだ未熟な部分もややあるのでこの面白さが伝わってくれているか少々不安である。
この前日譚にあたる東南アジア旅行記はすでに完結しているのだが思ったよりPVや☆が伸びなかった。原因は説明臭すぎたことだと僕は思っている。書き方も少々硬すぎた。
その失敗を生かして、今回はインド旅行記にふさわしく(?)なるべく砕けた感じに書いている。おかげでそこそこ読んでくれる人も増えてきた。
見どころはなんと言っても最初のプロローグと、詐欺師たちとのバトル。
最初の腹痛で苦しむシーンは、なんとか読者を引き込もうとかなり時間をかけて書いた。面白い言い回しはないか。下品にならず、この状況を説明できないか。仕事の合間にサボりながらそんな具合に書き進めていた。
もし興味が沸いたら、最初の一話でも読んでもらいたい。
そして詐欺師たちとの攻防である。本当は学園異能バトルさながらに書きたかったが、自分の筆力ではこれが限界だった。まだまだバトルは続くが、ブッダガヤで出会った偽ガンディーとのシーンは是非読んでもらいたい。
冗談めかして書いているが全て事実である。そこもまたポイントだろう。旅行に興味ある方はまったく参考にならない可能性が高いが是非手にとっていただきたい。
僕自身はとてもふざけた人間だが、そこで出会った人々や世界のあらましはリアルにお伝えしているつもりだ。これで少しでも、誰かがインドに興味を持ってくれればこれ以上に嬉しいことはない。
「書を捨て町へ出よ」という言葉があるが、町へ出る為にはまずは書を手にしなくてならないと僕は考える。
かくいう僕も、沢木耕太郎の「深夜特急」を読んで旅に出たクチなので。自分がそうだとまでは言わないが、この体験談はなかなか退屈させないものになっている。
インド版でハマってもらえた方は、続けて是非前日譚も読んでいただきたい。
それではいつかまた。
作品の中でお会いできれば幸いです。
はじめにと「ただサイの角(略)」へのオススメ文 三文士 @mibumi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます