いやー凄い家族でんなー。

極道っていうのは、努力してなるものではなくて、なるべくしてなるんだなっていうのがよく伝わりました。しかし凄い家族です。日夜、血の雨が降り、私の周りにはさすがにこれだけ凄い人たちはいませんでした。友達を屋上に連れ出し、上履きで頭を踏みつけたとのこと。さすがにやりすぎだとは思いますが、多感な少女時代では、そうでもしなければ収まりがつかない何かが脳裏をよぎったのでしょう。何を隠そう、不動産の営業をしていた頃、私も、あの筋の人からスカウトを受けたことがありましたが、やっぱり自分には無理な世界だなっていうのがよくわかりました。家族に死者がでていないといいのですが…。1人くらい誰か死んでるかもなんて思っています。お父さんは肺癌になってしまったのですね。この作家は、やはり観察眼が優れいるので、これだけ情緒深く、言葉が綴れるのだと思います。その時の現場の空気が、ひりひりと伝わってきます。時にユーモアを交え、時にシリアスに、ちびさんの情緒あふれた言葉に、こちらも楽しませてもらいました。この作家の描く、人間模様、小説も、読んでみたいですね。

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