第4話
「あぁー、だるい。帰っちゃおうかな。」
「おぉ、帰れ帰れ」
「そんな事言ってるとホントに帰っちゃうぞ。」
俺、佐藤は今とってもだるい。病気的な意味じゃなくて、精神的にだるい。つまり何にもやる気が出ない。ちょっとでも励ましてくれるかなぁって思ってた小塩もこの対応だ。
「あぁー、帰りたい。」
「帰れ帰れ。」
「小塩、励まして。」
「?クズ、ゴミ、カス。」
「貶してじゃないから、励ましてだから!」
なんだろ、こいつ。そんな事言ってるとホントに帰っちゃうぞ、真剣にダゾ。って言っても帰ったことないけど…。
そんな事してるうちに授業は終盤に差し掛かっていた。でもまだ3時間目だから半分残ってる。なんやかんやでお昼まで帰ってなかった。
「小塩、飲み物買いに行かない?」
「いいお。」
飲み物を買いに下へ降りて行くと購買が混んでいた。いつもはこんなに人いないのに。仕方ない列に並ぶか。
スマホを弄りながら順番が回ってくるまで待ってると。
「これでも、食っとけ。」
と小塩が揚げパンを買ってくれた。自分はチュロス食ってる。どうやらパン類は先に買えたようだ。
「ありがとう。」
順番も回ってきて飲みたかった『甘ったるい!牛乳多めのカフェオレ』が買えた。揚げパンがさらに美味しく感じられた。あまい。
そして二人で教室へ戻った。ご飯を食べたせいか、午後は頑張れそうだ。
「成也!移動するぞ。」
俺と小塩はクラスも同じだけど取っている講座も同じ。だから、いつも一緒に行動してる。だから、色んな事が分かってる。
「ちょっと、待って。あっ、本忘れてないかい?」
「忘れる分けないだろ。授業中何してろって言うんだよ。」
例えば、小塩はいつでも本を読んでいる、授業中でも。あとポケットの中には飴が入ってる。とか、その他色々をね。
「やっぱり、楽しいな!」
急な発言に小塩は引いた顔をしているが、気にしない。予想付いていたもん。高校が永遠に続いて欲しいって誰かが言ってたけど。
コレは、嘘じゃないね(笑)。
恋は半分のさとうで作られた。 小松原 ゆう @Yukkyun
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