そうか、僕は気狂いだったんだ。

夏の終わり。
汗ばむ素肌の匂い、田舎の空気、朽ち果てた家に奇病の姉。
蝶にも蛹にもなれなかった彼女とその弟は、人間だとすら思われていなかった。
そして芋虫にもなれなかった。

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