民宿へ泊まりに来た無職の真黒とひろし。高校のオカルト研の学生と顧問が殺されるという殺人事件に巻き込まれた真黒は、突然、「探偵となってこの事件を解決する」とひろしに宣言し――？え⁉ 無職から探偵への華麗なる転身⁉と、驚きつつ、読みやすい文章に導かれるまま、最後まで読んでしまいました。雰囲気はライトですが、食い違う証言、怪しい容疑者達、とミステリーとしての読み応えも十分にあり、最終章ではしみじみと余韻に浸らせてもらえます。
類を見ない探偵。他の名探偵と違い、主人公にある最大の強みは、「自由」どこにでも現れ、どんな制約も受けない。何故なら「自由」だから！事件に首を突っ込み、警察の制止を振り切り、解決に奮闘する姿は、まさしく名探偵！キャラクターも振り切っていて、読んでいて飽きてこない作品！でも残念なことが一つだけ……事件を解決しても、お金にならない！だって無職だから(笑)
ある日、宿泊先で殺人事件に遭遇したのをキッカケに探偵を始める主人公・真黒。しかし、捜査は警察に邪魔され一筋縄ではいかず……。特撮好き（？）同士で敵対する真黒と警察のガッデムとのやり取りは思わず「おいおい（笑）」となりましたが、個人的には一押しの息抜きシーンになっていると思います。徐々に明らかになる矛盾と捜査の運び方もそうですが、特に物語が事件解明へと転じるシーンの描写は一読の価値ありです。
主人公、真黒はある日殺人事件に遭遇してしまう。そこから始まる主人公の捜査は警察にまるで相手にしてもらえなくて、はなから高い壁が切り立つ。果たして主人公はその壁を突破して、真犯人を突き止められるのか……