店員

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     店員


 〈村〉などに入って、早いうちに行っておきたいのが、お店です。宿屋などでは、「一晩泊めて下さい(さすがにここで一晩以上泊まる勇者はいませんよね?)」の一言でいいのが、お店ではそうはいきません。値引いてもらうことも重要です。しっかりセリフも練っておく必要があります。


 話しかけ方 例



・ガンガンいく勇者

「おおっと!この店は品揃えがよさそうだ!そこの〈お兄ちゃん〉!この店のとってもいい商品、みせてくれないかな?」


 元気が大切です。はじめの話しかけ方によって、後々の値引き交渉がかわります。相手を昔の親友のように、馴れ馴れしくかつ丁寧に扱いましょう。


「この商品、気に入った!ぜひとも売って欲しいんだけど……。〈お兄ちゃん〉少しくらい値引きしてくれないかな……?」


 昔ながらの親友が、お願いしてます!的な感じが必要です。それと、「申し訳ないんですけれど……」という心が伝わるようにすることも、大切です。




・ノーマル勇者

「こんにちは。私は旅の者で、ぜひこのお店で装備を変えたくて来たんですが、オススメの商品とかってありますか……?」


 今回のあいさつはさほど重要ではありません。店員と接するポイントは相手とより親密の関係を築くことにあるので、「助言を求めたい……」のような、やっぱり昔ながらの親友がお願いをしている、という感じが必要です。ガンガンいく勇者のようなテンションの代わりに、丁寧さも、欠かせません。


「いいですね!この商品!かっこいいし、性能もいいし……。……(間をあけて迷う)〈お兄さん〉、少しだけ値引いてくれないですかね……」


 この場合、間が大切です。短すぎるよりは長すぎるほうがいいので、できるだけ長くするように心がけましょう。




・シャイなひかえめ勇者

「こんにちは。装備を新調したくて来ました。良い装備品、ありますか?」


 丁寧に、一言一言を言いましょう。こちらの切実な心はきっと、相手に伝わるはずです。


「……これにします。……値引きはしてくれないですか?」


 値引きの部分は、無理しなくてもいいですが、いずれこの値引きスキルは習得したほうが冒険は楽に、そして楽しくなります。




・例外

「ぜーんぶ買うから、値引いてくれ」


 かっこいいですね。一度でも、言ってみたいですね。

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すべての勇者と勇者になりたい人へ 芹意堂 糸由 @taroshin

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