陸機3 蔡謨さんと陸兄弟
王導さまと犬猿の仲であった能吏、
かれが
つまり
蔡謨さん、
その頃ふたりは
仕えたりもしていたので、
官舎詰めをしていた。
かわらぶきの三間続きの建物、
弟の陸雲は東に、兄の陸機は西に。
陸雲は文人らしく
たおやかな雰囲気であった。
一方の陸機は身の丈 165 cm ほど、
当時としては十分な偉丈夫の圏内だ。
その声は鐘の鳴り響く様を思い起こされ、
言辞には正義への想いと、
その正義が正しく行われないことへの
嘆きに満ちていた。
蔡司徒在洛,見陸機兄弟住參佐廨中,三間瓦屋,士龍住東頭,士衡住西頭。士龍為人,文弱可愛。士衡長七尺餘,聲作鍾聲,言多慷慨。
蔡司徒の洛に在れるに、陸機ら兄弟の參佐し三間なる瓦屋の廨中に住めるに見ゆらば、士龍は東頭に住み、士衡は西頭に住む。士龍の人為は文弱なれど愛せらるべし。士衡が長きは七尺餘り、聲は鍾聲に作され、言には慷慨多し。
(賞譽39)
既出話を踏まえると面白い話です。
陸機陸雲については陸遜
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884883338/episodes/1177354054885035476
を、蔡謨については王導15
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884883338/episodes/1177354054885842296
を、それぞれご参照ください。
上記踏まえると、そりゃ蔡謨さん、兄貴の方が大好きだったろうなー、そう思わされます。おたがい、物理で殴る系論客として、非常にウマが合ったのではないかしら。
あとこの話、ちょっと踏み込むとメラビアン的なものも見出されますね。話の内容よりも、まずは声の張り。どんなにいいこと言ってたところで、ボソボソ喋られたらアウト。この辺は古今東西変わりません。「一般には」、ね。
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