当初Twitterで行っていた企画からこの作品を読ませていただいたのですが、これは後で絶対に見届けなくてはならない作品だと思いました。
本作は『ガーディアン・ストライカー』という作品をとある事情で代筆することになった青年の話なのですが、作中に出てくるこの『ガーディアン・ストライカー』という作品も物すごく丁寧に書き込まれております。
そしてその作品を作る主人公達の奮闘ぶり!心情描写があまりにうますぎて、彼らの熱量が物すごく伝わってきます!!
読んで後悔しないどころか、今まで読んでこなかったことを後悔する超良作なので、(星3つじゃ足りないほどに)
皆様、是非にご一読くださいませ!!!
幼馴染から託されたのは、かつて自分が描いた小説だった。
社会の荒波に揉まれ、ただ流されるままに生きる青年、雑葉大。
そんな彼に飛び込んできたのは、幼馴染が書く小説のゴーストライターをやれ、という話。言われるがままに作品に目を通せば、それは彼自身が幼い頃に書いた物語だった。
巻き込まれるように書き始めた小説――思えば、そこで物語はすでに終わっていたのかもしれない。これは、すでに死んだ物語。
死んだ「俺」たちが、書く物語だ。
彼らの描く物語に合わせて、彼らの日常が進む。
仮想と現実。二重構造で展開される物語は、徐々に軋みを上げていく。
そこに秘められた歪と謎。それから目を逸らしながら日常は続く。
この本を完結させるとき、彼は何を思うのだろうか。