第2話

新しく入ってきた子と話してから数日たった。

朝起きると、新しく来た子がベットにいなくて、様子を見に来た看護婦さんに聞いた。すると中庭にいるそうなので行ってみた。

その子は木の下で本を読んでいた。

何を話しかけようかと悩んでいたが、まだ名前を知らなかったので名前を聞いてみることにした。

「おはよう。」

「おはよう。」

「ねぇ。君の名前知らないんだけど、なんていうの?」

「僕は海月うみつきあおだよ。」

「うみつき?」

「そう。海にお月さまの月だよ。」

「クラゲってそう書くよね。」

「そうだよ。で、君の名前は?」

「私は海星うみほしそら

「そらってどう書くの?」

「天使の天だよ。」

「うみほしって海の星って書くよね?」

「そうだよ。」

「ヒトデだね。」

「そうだよ。同じ海の生物だね。」

「そうだね。」

「あと、なんて呼べばいい?」

「好きなように呼んでいいよ。」

「じゃあ、あおって呼ぶね。私も好きなように呼んで。」

「わかったよ。天。」

「これからよろしくね。」

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海譚 螢奏 @aozolaoka

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