愛し合える素晴らしさと、誇らしさ。
前作から続き、その先を語る物語。
更には新たな愛が産まれ、着々と意志は紡がれる。
猫の子から続くこの作品は、此所に来て主人公の背景を読者に見せてくる。
今までには無かった少年の心情を露わにし、救いきれない思いを救おうと葛藤する意志。
交差し交わり、更に入り交じる。
手探りに糸の端目を探そうとする者。
糸の海に溺れる者。
傷つく事を知っていた者。
去ってしまった想いを朧気る者。
真に幸せとは、幸福の中を生きる事ではない。
苦難の中でも、幸福を手繰り寄せる事もまた、幸せに生きるという物なのだ。
では、皆様に問おう。
少年は、真に幸福になれただろうか?
そして、少年が歩んだ道の先を、更に歩み出す小さな焔は……
その手に何を掴むのだろうか?
今、僕らは……真の意味で幸せを知るだろう……。