第3話 奇跡のシューティングスター
校門をくぐるとすぐ目の前に大きな校舎。そして、とても広い校庭が目の前に広がる。
「すっごい、大きいです……」
うん。本当に大きいんだって。もう東京ドーム位って言われても信じれるよ。それくらい大きい。
中に入ると白を基調とした下駄箱があった。うん、私立ってすごいなぁ。頭良くて良かったよ。
「本当にここで過ごせるのですか?」
驚いた様子で瑠璃亜ちゃんが言っていた。そりゃそうだよなぁ。昔の僕じゃ考えもしなかったよ。ていうかここに来た人全員そう思うに決まってるよ。
「ささ、早くクラス見ようよ」
萠が僕たちの後ろを押してクラス表まで連れて行って貰った。クラス表には人がたくさんいる。自分を探していると
「あ!蘭さんと同じクラスです」
「え?何組?」
早いな見つけんの。もはや驚き以上になりそうになる。
「2組です。よろしくお願いします。」
「へぇ。私は3組だった。残念……」
「まぁまぁ。……じゃ行こっか瑠璃亜ちゃん」
「うん!」
萠がいなくなった後2人で教室に向かうことにした。まぁ行かないと始まらないからね。
「あの、蘭さん?」
「ん?どうしたの?」
「き、緊張してきました」
瑠璃亜ちゃんはプルプルと小動物のようにおびえているようだった。
「大丈夫だよ。一緒のクラスなんだし」
そう。なんと言っても同じクラスになれたのだ。僕もとても嬉しい。
ガララッ
教室の扉を開けるとたくさんの人がいた。もう皆少しずつ心を許しているのか話しをしているようようだった。
「おはよう!君が蘭 凛音くん。その隣にいるのが新凪 瑠璃亜さんかな?」
僕たちが教室に入ると1人の女の子が話しかけてくれた。
「は、はい。……あの、失礼ですがあなたは?」
「同級生なんだから敬語なんて使わなくてもいい。……私は桑原 美月(くわばら みつき)だ。よろしく頼む!」
へぇ、桑原さんか……人が良いんだろうな。多分クラスの皆もこの人によっていろんな人と話せているのだろう。スゴイ人だ。
桑原さんはポニーテールで茶髪の清潔感溢れる女の子だった。目も茶色でなんかハーフにも見えなくはない。まぁ、実際胸は大きいし大人の女性みたいにも見えるけど。しかし、このいかにも委員長素質な人が何故ここにいるのだろう。似た目は勉強出来そうだが、ちゃんと条件をクリアしているのだろうか。まぁ、可愛いので気にはしないけど。
「か、格差社会を感じますぅ~」
あ、瑠璃亜ちゃんが悶絶してる。十分以上に可愛いのに。
「ん?どうした?」
あ……この人ノーブラじゃん。スゴイ勢いで胸が揺れてたよ。驚き桃の木だよ。
「あ、あの、ぶ、ブラ付けてないのですか?」
瑠璃亜ちゃん~!それ言っちゃアカンやつ。
ほら!桑原さんも早く気づいて!?ってかクラスの人たち見んなよ!あ~初日から超疲れるよぉ。
本当に何事もなく入学式が終わってしまった。いや~何かやらかすとは思ったんだけど案外まともで良かったよ。
教室に戻り席に着く。隣は瑠璃亜ちゃんなので、特に何かが変わるわけではないが。
「おーす。こんちわ?初めまして!叶月 空(かなつき そら)だよ!よろしく!」
わっ!超びっくりした。えーと、叶月さんか。確か今日の入学式で新入生代表の言葉を読み上げてた人だ。
「え、えと、よろしくお願いします…?」
「何だよ、そのはてなマーク。まぁいいやよろしくな。」
うん。確信。この人は絶対いい人だな。
「あのさ。明後日土曜日だろ?」
あぁ、まぁ土曜日だったね。あ、ってことはこれはもしや……
「桑原とお前の彼女さんと一緒にさカラオケ行かない?」
ん?ちょっと待て。
「あれ?何でこれだけの人数?あと瑠璃亜ちゃんとは付き合ってないぞ」
うん。人数少ない方が好きだし良いんだけどさ妙だと思うじゃん。そして瑠璃亜ちゃんとは付き合ってないぞ(大事なことなのでry)
「いやぁ、俺だって友達多いわけじゃないし。まだ初日だよ無理だよ。あ、それと桑原さんもとい美月は俺の彼女だから。もう付き合って2年になるぜ?」
うん。訂正。やっぱり敵だった。
僕と彼女と秘密の穴 御劔 凛音 @asyumasyu
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