第2話 隣の男子はややキモい

私の名前は野崎まひろ。この春に木野高校の二年生に進級し、2年7組の一員として過ごすことになった。いつものように全自動着替えマシンで着替えを済ませ、栄養管理システムを搭載したロボットが作った朝食を食べ、ワープホールを使って学校へ向かう。いつもと変わらぬ日常が今日から始まる。


8時15分。ワープホールが人目につくとまずいので私は学校のトイレの個室から登校する。教室までは約5分なので20分には着く計算だ。いつものように教室に向かい、ドアを開ける。


8時20分。私は自分の席に向かった。どこか落ち込んでいる男子がこちらを見ていたが気にせず座った。8時半になったので先生が話を進める。これからの始業式についての話だった。私は体育館へ向かい、聞きたくもない校長の話を聞き、これからの木野高校生としての自覚などの私にとってはどうでもいいことを聞き、長い長い始業式が終了した。


今日は始業式と先生の話で終わりなので帰り支度をしていた。周りの人は友達づくりに励んでいるようだが私は友達を作る気は無いのでどうでも良かった。隣の男子はどうやら友達を作ったらしく楽しそうにしていた。良かったね。と思いつつ帰り支度を進めていると

「あのー、名前なんて言うの?」と言う声が耳に入ってきた。まさか私に話しかけてるなんて思わず、黙っていた。10秒ほどだろうか。また同じような言葉が聞こえた。

「あの、名前は?...」

「.....」

「.....」

どうやら彼は私に話しかけてきたらしい。悪気はなかったのだが私は人生で初めて人を二回も無視してしまった。これが彼との初めての思い出だった。


二年生生活2日目。今は授業のレクリエーションが行われている。私の席は日当たりが良くとても暖かいのでウトウトしつつのんびりと授業を受けていた。ふと視線を感じたので虚ろな目で周りを見るとその視線の主は隣の男子だった。何なの?と思ったが話すのも面倒なので無視することにした。その後も彼は私のことをチラチラと見てくる。

「野崎...ま...ひろ?」と小声で私の名前を呼んだが少々キモかったので睨み、威圧した。


授業も終わり、帰り支度を済ませ、いつものようにワープホールを使って帰宅した。こうして私の高校生活二日目は終了した。




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天才科学者野崎さんの高校生活 @Isimotoageha

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