雨に強い少年

~登場人物~

レイ,(少年)

アサヒ(私)

ヒカリ(私の友達)

❈✼❈✼❈✼❈✼❈✼❈✼❈✼❈✼❈✼❈✼❈✼❈✼❈

ある雨の日の放課後に私は傘を忘れちゃった。この時代傘を忘れたらどうなる?この間傘を忘れた人は次の日、肌を真っ赤にして元気に小学校に来ていた。

「あ。傘忘れた。ヒカリー入れてよー。」

「待って。これ一人用だし。入れないって。

昔のは二人でも入れたらしいけど。」

「知ってる。アイアイ傘って言ったんでしょう?」

「ねー、良いよね。アイアイ傘」

傘の歴史の授業で先生が教えてくれた。昔の傘はT字型でlの所を持ち、ーで雨を避けるって。でもそんなつくりじゃ 後ろからの雨や、下から横からの雨は防げないよね。手なんか真っ赤になって最悪な一日って昔の人はならなかったのかなぁ?

今の傘って言うのは、箱みたいなのに入って移動するんだ。昔の乗り物の進化系で、セグウェイっていう乗り物に透明な箱をつけた感じかなぁ。冷暖房完備だし晴れの日も使ったりするよ。まぁ、学校の登下校には晴れの日は使用しちゃいけないけど。

それで私は午後から、

雨の予報があるにも関わらず

皆乗って来ていたにも関わらず

傘に乗って来るのを忘れたってわけ。

「アサヒってポンコツよね。親呼べば?」

「今日、お父さん出張でお母さん同窓会で旅行ー。家に誰もいないよ。」

「あー。どんまい。。。じゃあ私、家近いし二人用のに乗り換えて迎えに戻って来るから待ってて。」

「本当に!?ありがとう!」

「じゃあねー。また後で!」

ヒカリは私にそう言って雨の中を颯爽と走って行った。私はヒカリが来るまで宿題をしようとカバンから教科書とノートを取り出した。あーみんなも嫌いだよね、数学。私は大ッ嫌い。明日までに提出なの。。。そんなことはさておき、私が宿題をカバンから出した時に横を男の子が爽やかに傘に乗らずに走って行ったから驚いた。肌が赤くなっちゃう。いいのかなぁ。

「ねぇ!雨降ってるよ。」

私が声をかけると、その男の子は首をかしげた。

「だから、雨が降ってるよ。傘に乗ってかないと赤くなっちゃうんだよ。君も知ってるでしょ?」

「赤くならないよ。」

男の子は私をまっすぐ見てそう言った。

「赤くならない。僕は赤くならない。」

そのまま男の子は雨の中を走って行った。



「アサヒー!おまたせ。乗って良いよー」

「ありがとう。お邪魔します。」

私達の傘は走り出した。

「ねぇヒカリ?さっきさぁ、傘に乗らずに帰ろうとしていた男の子がいて。2年生位の子なんだけど、雨に濡れても赤くならないって言うの!!」

「へー。珍しいね。あっ!!国語の先生が、宇宙人は雨に濡れても大丈夫なんだって言って無かった?」

「えー。言ってたけど、宇宙人って本当にいるの?」

「信じる価値はあると思うなー。実際、宇宙人は身近にいるのらしいし。」

「昨日のテレビの奴でしょー!」

「そうそう!」






「「シンジルカシンジナイカハ

   

           アナタシダイ!!」」

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