2018年4月23日

 本音を書く。

 大学だけは、卒業しておきたい。単位があるので、編入はできるらしい。38歳になって、それが、一番言いたいこと。ただ、金がない。もう一度、勉強し直したい。

 私が、化学から学んだこと。それは、化学が案外、人間味溢れる学問であるということ。理論は、経験から得た知識を、図式化して、真を証明する。何が言いたいかというと、些細な事象を見逃さない観察眼と、それを体系化する知識。この二つが混在したところに、新しい理論は、生み出される。

 私が、大学四年のとき、野村研究所の田中耕一さんが、ノーベル化学賞を受賞した。その時、田中さんは、

「会社のために働いてきただけであって、私だけがノーベル賞を受けるのは疑問だ。」

というようなことを言っていたと記憶する。結局、ノーベル賞の賞金は、会社の研究費に回されたそうだ。結局、世の中のために何かをしようという人は、そこに名声や富を求めない。

 では、何故、私は大学を卒業したいのか。

 世の中に使える人材になりたいから。その為に、知識は必要である。もう一点は、後悔だ。大学で私は、インターネットで遊ぶ毎日が、続いていた。無料で遊べるネットカフェが、そこにあった。はっきり言って、それしかしてこなかった。

 そこに後悔を覚えている。しっかり勉強していれば、今頃、どこかに僅かでも功績を残せたはずである。

 大学を中退して、最初に入った会社の社長が、

「卒業証書の一枚は、もらってきなさい。」

と言ってくださった。それは、物凄く有難いお言葉だった。学問は、迷路に似ている。ゴールしてしまえば、何のことはない知識でも、それを理解するために、迷宮をさまようようなところがある。

 あれだけ勉強してきたものに、結果を出さないのは、やはり勿体ない。

 笑いたければ、笑えばいい。

 今の私は、嘲笑や非難よりも大事な意思を持っている。

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ソモサンセッパ 小笠原寿夫 @ogasawaratoshio

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