第二の人生を魔王様に授けます!

カズエル

第1話「魔王の娘」

「おい、始まりの町が極寒の地とか少しながら来たばかりの初心者には過酷すぎないか?」

一輝かずきは、辺り一面に広がる雪景色を見て呟いた。

「まぁそんなことよりまさか本当に異世界に来ることができるなんてな」

俺はワクワクと寒さで鳥肌がたった。

「さみぃ~まずは、建物の中に入らなければ凍え死ぬ。きてすぐ凍死なんてどんなださい勇者だよ」

俺は、遮る極寒の風を切って歩きだした。

雪がどんどん降り出し風も強くなりまるで吹雪のようになってきた。

一輝は、ある小さな家の前に立ち止まりノックした。

「すみません!誰かいませんか?」

するとある一人の少女が出てきた。

少女は、角がついてあり、尻尾があり、まるであの悪魔のようだった。

「すみません少しの間家にいさせてはくれませんか?」

俺がそう言うと少女は、にっこりと笑って答えた。

「こんな狭い家で良ければどうぞ。」

彼女は、優しく俺を向かい入れてくれた。

「失礼します。」

家の中は、案外整理されていて、普通の女の子の部屋って感じだった。

「俺、一輝急にごめんな押しかけて」

「いえいえ、一人で寂しかったのでおもちゃが欲しかったところですし。」

「今何って言った!!」

「冗談ですよ一輝さん」

少女は、無邪気な顔で笑っている。

「あ、そうだ!私の名前教えていませんでしたね。私はリリヤ•ブラック 父は、悪魔の頂点に君臨するサタン•ブラックです。」

「うん? ぎょええええええええええ」

俺は、驚きのあまり悲鳴をあげた。

「リリヤが魔王の娘?」

「そうですよ」

「いきなり魔王の娘きた」

「何か言いました?」

「いや、何でもない でもなんで魔王の娘のリリヤがこんな小さな家で住んでいるの?」

「それは…」

リリヤは、黙り込んだ。

「あ、すまん言いたくないなら別に言わなくても」

「いえ、言いたくない訳ではないのです。ただ私は悪魔失格なので…」

リリヤは、悲しそうな顔をする。

「何があったんだ?」

俺は、問う。

「実は」

リリヤは、語り始めた。

「悪魔本来天使と仲良くしては、いけないましては魔王の娘である私は、なおさら仲良くしてはいけない。しかし私は、あの日ある一人の天使の女の子と遊んでしまったのです。それを四大悪魔と呼ばれる魔界軍の最高戦力の一人に見られてしまったのです。そのせいで私は、父の命により魔界を追放されてしまいました。私はただ仲良くしたかっただけなのに 私おかしいですかね?」

リリヤの目から涙が流れ落ちた。

「おかしくない!!」

一輝の声が響いた。

「おまえは、何も間違っていない!間違っているのは、悪魔と天使は、仲良くしてはいけないという奴らだ。」

リリヤは、驚き泣き止んだ。

「リリヤ! 俺と、天使と悪魔が仲良くなれるように戦ってみないか?」

「えっ?でも戦うってなにと?」

「決まっているだろ悪魔と天使の両軍とだ!!」

「ええええええええええええ」

リリヤは、悲鳴をあげた。

「正気?」

「正気だ」

「戦っても勝てる訳がない」

「そんなのやってみなくちゃわからんだろうが」

「あ、でも可能性は少しは、あるかも」

リリヤがつぶやく。

「大体この世界の戦争は、殺し合いとかじゃなくある一つのゲームで決着がくけられるの。」

「あるゲーム?」

「そう、そのゲームは」

ごっくりと俺は、つばを飲んだ。

「サバゲーよ」

「サバゲー?」

「サバゲーは、ペイント弾でどちらが最初に大将を打ち取ったチームの勝ちとなる。なお、大将が討ち取られる前にペイント弾で打たれた物は、その戦いが終わるまで気を失うの。勝ったチームは、何でも負けたチームに要求ができる。」

「なるほど」

俺は、大きくうなずいた。

「しかし俺たちは、二人だ。どっちにしても数で負ける。さっきリリヤは、可能性があるっていったが何かあるのか?」

「ええ、実は天使と悪魔以外にも他の種族がいるの。」

「他の種族?」

「そう、私も魔王城にいたときは知らなかったの。この町にきたとき聞いたの。天使と悪魔を合わせてあと4種族いるって。」

「それは、本当か?」

「うん!」

「もしそいつらを味方につければ悪魔と天使に勝てるかもな!!」

「でも悪魔と天使は、種族の中では、最高クラスあと戦士の数が多い。魔界軍の四大悪魔も天界軍の四大天使も世界に名が轟く強者だし。」

リリヤは、不安げに言う。

「俺の魔王様が何弱気はいてるんだよ。」

「えっ?」

「この塩原一輝、魔王リリヤ様に忠誠を誓います。どうか魔王の夢にお供させてください。」

リリヤは、涙を流して答えた。

「バカな人私の夢についてきてくれるの?」

「もちろん!」

リリヤは、満面の笑みをうかべた。

「でも私のことは、リリヤでいいからね。」

「分かった 俺のことは、一輝でいいよ」

お互い顔合わせて同時にしゃべった。

「これからよろしく」

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