第2話 火曜日、朝。

火曜日。

慣れない早起きは辛い。

活動しない頭をぼーっと揺らしながら階段を降り、洗面所で冷たい水で顔を洗う。

3、4回ほどかけると段々と冴えてきた頭。

隣にフックで吊るしていたタオルで顔を拭いて、朝食をたべにリビングに行く。

母さんが準備した食パンを口に頬張りながら、机の上に放置された携帯を見る。

ロック画面に表示された沢山の通知。

昨日の夜、1年1組のグループが作られた。

そこから追加したのか、由香里やしおり、悠太、それから他のクラスメイトから追加が来ていた。

一番上に表示されている由香里のトークルームを開いて、返信をする。

中学になってからSNSのアカウントを一掃した。

アイコンは今流行り風。一言は何も設定していない。

「早く食べないと遅れるよ」

手を止めていたからだろう、母さんが食器を洗いながら言った。

携帯を机に置いて、食パンを食べる。

すぐに食べ終えた。

手を洗い制服に着替える。

洗面所でワックスで髪を固めて、時間割のチェックをする。

ワックスに時間がかかったからか、昨日よりも10分程遅れたが、問題ない。

鞄を持って、香水を付けてから外に出る。

「いってきます」

「行ってらっしゃい」

今日は、午前授業だけだから昼からは誰かと遊ぼう。

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中学デビュー 羽宮える @hamiyaeru

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