窓際の木漏れ日

長門葵

第1話

窓際に座る彼女。

僕よりも3つ年上な彼女。

彼女はいつも向日葵のように笑っていた。

僕はピエロのように笑っていた。

彼女の声は鈴のように響いて心地よかった。

僕の声は洞窟の中のように湿っていた。

彼女と僕はあまりにも違った。

彼女と僕はおなじはずなのに。

作り物で偽物な僕は、本物な彼女が目が眩むほどまぶしかった。

でも、僕は彼女から目が話せなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

窓際の木漏れ日 長門葵 @nagato_aoi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ