君
「誰もわかってはくれないけれど」
君が、俯いて寂しそうに笑う。
そうだね、少しだけ、難解かもね。
だけど、誰かと一緒に居られることの幸せは
僕だってよくわかるよ。
正直いうと、それしかわからなかったけれど
君が夜が怖いなら
せめて僕と二人で
怖いものを半分こ。
僕が一緒に居てあげる。
僕がわかったふりをすれば、君の隣にいてもいいという
そんな狡いことを考えてしまった。
君の冷たい足先。
僕の足を絡めて。
君の怯えた背中。
僕の手で撫でて。
君の不安そうな顔。
僕の腕でくるめて。
明日も明後日も、君を一人にしないから。
僕が全部包んであげるから。
君の隣にいても、いいのかな。
僕だって、君の前だと賢そうにしてるけど
本当は寂しがりやなんだ。
朝、君が隣にいるという幸せ。
だから、そんな申し訳なさそうな顔はやめてくれないかな。
これで、フェア、ということでどうだろうか。
君と眠りにつく 青葉芳 @aobys97
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