第4話

高校に入学し、これまで同様校内の中心的な存在になった。別にそこに胡座をかいているわけではないが、何で私はどこに行ってもこうなるんだろうかと感じたことはあった。

仲良しグループもできた。みんなとっても可愛くて、いい子だった。みんなでワイワイ騒ぐ時間が楽しくて、学校が大好きだったはずだったけれど、それは2年生になると変わった。グループはバラバラになって行った。

気に入らないことが増えるのは仕方ないが、そこでいちいち言い合うことや、喧嘩をすることを避けた私が子供だったのだろうか。

人を平気で裏切る彼女たちを見て、私も同罪になるのは嫌だと感じた。着いていくことが、できなかった。

同時に恋も終わって行った。違う高校の彼氏ができて、中学の時には経験していないことをその彼氏のおかげで知ることができた。

手を繋いでデートをすること、毎晩電話で話をすること、毎日好きと伝えてくれる幸せ、可愛いと私を褒めてくれる喜び、彼のことが大好きだった。

その人がいる世界は明るいって信じてみようと思った時、ちょうど半年記念日を迎えて、このタイミングで、彼の嘘や裏切りが発覚したが、

あぁ、私はなんてバカなんだろう。人を思って悲しい思いしたじゃん。信じても裏切られるって知ってるじゃん。涙も溜息も、出なかった。まるで分かっていたかのように。


ここからは、モテ期というのを経験した。

友情も恋愛も、結局傷つくならどうでもいいと思っていた。上手く利用しようと思うようにさえなった。

遊んだ男の名前は覚えているし、その人との色んな意味での相性も覚えているし、その時聞いていた音楽も、その時見ていた景色も、全部はっきりと覚えている。でも、そんなことよりも、その後の呆気なさ、悲しさ、寂しさ、それが何よりの大きな記憶だというのも

しっかりと分かっていて、

きっとその頃から私は、自分を使い分けることを覚えた。

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