西方の謎――ウエストサイド・ミステリー――

作者 穂乃華 総持

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★★★ Excellent!!!

 亡き父の意思を継ぎ、旅をする商人の青年と、その途中に出逢ったエルフとの物語。

 まずは、流麗に綴られる街の描写を堪能してほしいと思う。
 まさに異国情緒が溢れてくる。景色の移り変わる様、そこに息づく人々、生活する風景、情景が素敵に描かれている。

 そんな活気溢れる街に辿りついた主人公。ここまでの旅は成功し、荷物を満載した馬車を、故郷へと走らせていた。
 そして、その馬車には、主人公のほかにもうひとり。
 旅を始めて二ヶ月を経た頃出逢ったのが、絶世の美女で、毒舌で、妹にしか見えないような雰囲気のエルフだった。

 旅の同行者と一年以上も苦楽を共にすれば、恋に落ちるのも必然。
 ただ、ふたりの別れの刻は近づいていて……。エルフが求めるものは、一族が執拗に求める西方の謎の解明だったのだから……。

 このまま、離れてしまうのか? 答は見つかるのか? そして、ふたりの恋の行方は?

 ラストシーンは素敵だった。ふたりの未来に幸せが待っていると、わたしには思えた。

★★★ Excellent!!!

世界観がいいです。
冒頭の香辛料の香りがする異国情緒溢れる街の様子は、読者を惹きつけてその世界に放り込んでくれます。世界の背景を丁寧に書かれているのは、そういうエスニックな場所に行ったことがあるからでしょうか。もし想像力だけならすごいです。
大変楽しめました。ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

 エルフに伝わる「西方の謎」——永遠の生命を持つと言われるエルフさえ知らぬ西方。その道程に、越えられない壁があるのか。
 その謎を解き明かすべく、挑んだ女エルフがいた。
 見えない壁。越えられない壁。
 それは確かにあった。そして、壁を生み出していたのは——