砂時計の砂が落ちるまで
いくま
砂時計の砂が落ちるまで
誕生日、彼女へ砂時計を贈った。ガラスの容器に入ったおしゃれな砂時計。それは今、僕の手の中にあって、時を止めている。
彼女は亡くなった。持病の悪化、苦しそうに、息を引き取った。僕はただ、手を握ることしかできなくて……あぁ、まだ、実感がない。自宅へ戻ったら、微笑んで僕を迎えてくれないだろうか。
砂時計はさらさらと、時を進め始めた。
僕たちの時間はもう戻らない。そんなことも気にしないでさらさらと…最後の一粒が落ちるまで。
砂時計の砂が落ちるまで いくま @kicho_ikuma
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます