第7話 衝撃の事実
「ヘ・・・ヘタレ!?というかジョブってなんだよ!?」
「え、この世界に初めてきたときに割り振られる、
特性みたいなもののことですよ?」
ソフィーは「え、知らなかったの?」という顔だ。
「じゃあそのジョブのせいで攻撃が効かないのか!」と聞くと、
ソフィーは困った顔をしながら答えた。
「ヘタレプレイヤー・・・通称ヘタレイヤーはとても希少なジョブで、
なる人は滅多にいないんです。その特性は自分では攻撃できない、
できても弱すぎてダメージにならない・・・というものなのです。」
俺は衝撃の事実に固まってしまった。
それじゃこんな刀あっても、おもちゃ同然じゃないか・・・。
「げるげる!」
動きが止まった俺に、モンスターが組み付いてきた。
「しまった!」
ガジガジガジと、頭からかじられる。
「いででででで!」離れようにもねちょねちょが身体にくっついて
思うように動けない。
「へぇー・・・スライムって歯、あったんですねぇ・・・」
ぼーっと観察しているソフィーに俺は
「見てないで何とかしてくれ!」と、助けを求める。
「えええっと、何とかしたいんですけど、どうしましょう!
わたしのジョブにも攻撃能力がないんです!」
どうしようどうしようとオロオロするソフィーに
「だったら誰か戦えるやつを連れて来てくれ!」と、俺は一喝した。
「わ、わかりました!連れてくるまで持ちこたえてね!」
俺はスライムにガジガジ噛まれながら、
走り去るソフィーの背中を見送った―
ある少年と守り手たち しょぼんだま @syobondama
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