ある酔いすぎた日

@toshimaru

第1話

「今日夜何してる?」

大学の先輩からLINEが入っていたのに気づいたのはバイトの昼休憩中であった。

今日は10月31日ハロウィンである予想はしていたが、案の定と来たというLINEに「空いてますよ。難波ですか?」

「そう。20時頃、いつもの喫煙所来て」

「了解です。」

先輩とは大学の野球のインカレサークルで知り合った。

面倒身のいい先輩でジャニーズ顔で漢気があり、賢く、家も金持ちの先輩は女性に不自由した事がない人だった

バイトが長引き、遅れる旨のLINEを送ると先輩はわかったと店の住所を送ってくれた。

ここにいると言われた店に待ち合わせから1時間遅れて到着した。

居酒屋までの道でもそうだが、居酒屋でもコスプレの集団が多くいて、こっちの気持ちも上がっていた。むしろ自分がコスプレをしていないことの方が恥ずかしいぐらいだった。


先輩がいる4人テーブル席を見つけると先輩の横と向かいに、うる星やつらのラムちゃん二人組が座っていた。

先輩は僕のラインを見るとすぐに女の子2人組をナンパし居酒屋に連れてきたという。

まず、ラムちゃん2人の感想はめっちゃくちゃ可愛かった!!

1人は黒髪のロングのラムちゃんの格好の人に言うのもなんだが清楚系でもう1人は茶髪ロングのTheギャルである。

「お疲れー♪」と座って2秒ぐらいで机の上に僕の分のレモン酎ハイがすでに置いてあり、乾杯した。

10分ほどで僕もギャルたちと完全に打ち解け.かなりいいスタートを切った。

この段階で、先輩は黒髪のラムちゃんが持ち帰ろうと考えていたのがわかった。

僕もギャルの女の子が話しやすく楽しかったのでこの子と仲良くしようと思っていた。

居酒屋での飲み放題の時間が来たので次にカラオケに向かった。

そこでも歌いながらゲームなどで盛り上がり4人共かなり酔っ払いスキンシップもかなり多くなっていた。

先輩は僕らがジュースを取りに行くと部屋でキスをしたり、逆もあって、カラオケもそろそろお開きで僕も彼女を家に誘おうかと言うタイミングで部屋に電話がかかってきた。

フロントからである。僕が間が悪いなぁと思いながらも電話に出ると「フロントです。お時間5分前となりますので、お会計の準備お願いします」ありきたりな説明の後に「先程お客様が吐かれた廊下の清掃をさせてもらったので迷惑料もお願いします。失礼します」と切られた。

内容をみんなに伝えたがみんな自分ではないと言ったので、間違いだろうと言う事になり、会計へ向かった。

するとやはり迷惑料としてプラス1万円が付いていた。

「なにこれ?」先輩が店員さんに聞いた。

もちろん迷惑料だとわかってはいるが、自分たちではないと伝えると店員さんも割と横柄な態度でこちらに「迷惑料なんで」とだけ言われ先輩も腹が立ってヒートアップしてきた。

1番冷静だった僕が間にはいって

「払いたくない訳ではなくて、自分たちが汚したわけではないから納得がいかないんです」と伝えると埒があかないと思ったのか責任者が降りてきて、「監視カメラを一緒に確認しますか?」と強気にきた。

「ええよ!じゃあ見ようや」先輩は強気である。

僕はこの時女の子が自ら名乗り出にくいと思って帰そうか迷った。

おそらくどちらかが吐いてしまってこの空気では言いにくいと思ったのである。

判断を迷っているうちに気がつくとスタッフルームの監視カメラ映像の前まできていた。

(あーあ)と内心女の子に悪いなあと思いながら監視カメラの映像を見る。

映像は僕らの部屋の斜め前にトイレがあったので1つのカメラに全て写っていた。

まず4人が男子トイレ女子トイレに2人ずつ入って1人ずつ部屋に帰っていく映像。

まず先輩その次に女の子2人最後に僕がトイレから部屋まで吐きながら帰っていた。

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