小説リレー企画「魔王が体育館に現れた 第七話」

muya

第7話

過去話


 1話目(ハイロックさん)

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884288275

 2話目(亀麦茶さん)

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884288746

 3話目(山吹さん)

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884291664

 4話目(ぎんぴかさん)

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884292350

 5話目(人間の触覚さん)

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884294178

8話目(西田 草成さん)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884329354

9話目(鮭さん)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884336136/episodes/1177354054884336144

10話目(ハイロックさん)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884288275/episodes/1177354054884341230

※仮のエンドです。続きを書く人を募集中です、書きたい人はハイロックさんまで。


若しかしたら、魔王は、保健体育の先生、箕面 剛腕みのお ごうわんなのかも知れない……。

その事を皆に言うと、

「え、じゃあ、聞いてみようよ」と薩摩・一撃必殺人チェスト

「倒せばどうにかなるだろ」とフックこと福田JAB。

二人ともね、それが出来ないから僕は困っているんだ。

「さて。こいつは作戦無しでは勝てそうに無い。何か良い案があるのは言ってくれ。因みに魔王は見ての通り、特殊防備をしている。恐らく甲冑だろう。それも超強化のやつだ」

「はーい、私ぃ。私のお色気で倒せると……

愛野魔女マノマオの言葉を途中で切ったのは魔王の咆哮である。それはもう、体育館の屋根を凹ましてしまうような程だ。

「お、俺の必殺技を喰らえぇっ!ザ・ベイビー・スクラッシュII!!」

薩摩よ、Ⅰは何処で出したんだよ、と心中で突っ込む。しかもネーミングセンスが皆無だ。

刀を取り出し、それを魔王に斬りつけるが、亀裂が入った程度で、殆ど壊れない。

「クソっ……ジャブ、頼んだ!」

ジャブは魔王に殴り掛かる。それと同時に薩摩が斬り掛かる。

「ザ・ダブル・コイパン・スクウォッシュ!!」

ジャブと薩摩が同時に言う。だからネーミングセンスが皆無なんだってば。「スクウォッシュ」って南瓜だろ。

「うおおおおおお!」

「はああああああ!」

魔王は特殊防備をしているのか一向に崩れない。

「私も加わる!行け!山田ナリアンヌ!」

山田ジャンヌも加わり、ナリアンヌが魔王に蹴りを入れる!

魔王が苦しそうに腹を抱えた。

「よし!その調子だ!頑張れ!」僕を含めた四人で一斉攻撃!

「ザ・テトラ・パラダイス・イズ・ドリームランド!」

ああああー、僕もこの「ネーミングセンス皆無集団」の一員になってしまった。でも何だ、何故四人揃ってまでこうも息が有って技の名前を言えるのか。

魔王の体にもダメージはどんどん溜まって来ているようで、あの先程迄の貫禄っぽいやつが無くなっている。

だが倒れない。

「もうっ、私も入れて!」マノマノが走って魔王の近く迄行く。「ジャンヌちゃんも!来て!」

マノマノに、強引に連れて来られた山田ジャンヌ、それにジャンヌの愛馬、山田ナリアンヌが魔王の前に立つ。

「魔王さん!どのような理由が有るが分からないけれども、この学校を制覇した所で世界征服には繋がらないわよ!」

と、此処で中腰になって襟から自分の胸を見せようとする。

「ほら!ジャンヌちゃんも!」

「は?見せる訳が無いだろう。はしたないぞ」

「勇者さん達が魔王に倒されるのと、魔王に胸を見せるの、どちらが良いんですか?」

「……胸?」

そうするとジャンヌも胸を見せようとする。お色気作戦は、果たして成功した。魔王がドスーン!と倒れたのだ!「良し!これで、皆で攻撃を加えれば……っ」

実は魔王は弱った訳では無く、今のお色気で逆に体力を回復し、その回復の為に倒れたのだが、未だこの時の僕達は知らなかった。

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小説リレー企画「魔王が体育館に現れた 第七話」 muya @kurotatane

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