Evolving Wars

@tangent_1

第1話 任務

┌──────────────────────────┐

|日時 : 2047年 8月21日 13:22 |

|任務 : キプロスに逃げたテロリストの逮捕もしくは殺害 |

|部隊: 国連軍直轄部隊                │  └──────────────────────────┘

男がテロリストたちが逃げ込んだと思われる建物の扉にC5爆薬を仕掛け、こちらに合図を送る。

その合図を確認し、位置につく。そして合図を送る。

そして約1秒後、ドーンという爆音とともに扉が崩れ去り、前にいる男と扉の向かい側にいる男が、EMPとスタンを投げこむ。

「行け!」

その声とともに全員で突入する。EMPとスタンのお陰で敵の機械兵・人間兵のどちらも動けないため、撃ち負けることはなかった。

1階を制圧し、2階へと進む。2階には敵の機銃が配置されているため、突破は困難だ。そこで、隊長らしき人物が

「ここを突破するのは厳しい、アルファ班は外からラぺリングで登れ!ベータ班は機銃と敵の排除だ!」

と指示を出す。そして男はラぺリングで壁を上り3階の窓から敵を撃ち殺し、侵入する。

「グレネード!」

隣にいた男が叫び、男はグレネードを敵の方へと投げ返す。パーンという音とともに辺りに煙が立ち込める。どうやらスモークだったようだ。

煙に怯むことなく男は光学サイトから熱感知サイトに切り替える。

敵を撃ちつつ進み、奥の部屋のドアの前につく。隣にいる男の

「いくぞ、3、2、1、GO!」

という声に合わせてドアを蹴破り突入する。

中には30代後半から40代前半くらいのリーダーと思われる男が一人で立っていた。

「降伏しろ、さもなければお前を撃ち殺す」

と男が言った。だがリーダーらしき男は降伏するどころかこう言い放った

「お前らは俺を殺せない」

「ん?どういうことだ?」

「撃てばわかる」

少しの静寂の後、一斉に男に向かって銃弾を放った。

だが、銃弾は一つも命中していない。いや、届いていない。

全員が銃弾が聞かないという事実に一瞬驚き戸惑った。その隙をついてリーダーらしき男は突入した兵たちに銃弾を浴びせた。

大半がその場に倒れたが、数人はすぐに物陰に隠れた。

「銃が効かないぞ、どうする?」

「どうもできない、しいて言うならナイフくらいしかない」

「試すしかないな」

「おい、馬鹿よせ!」

そういって男はナイフ片手に突撃した。

「フン、雑魚が・・・」

とリーダーらしき男は鼻で笑いながら撃ち殺した。

「ケビンがやられた!」

「なんであいつはこんなことしたんだ!訓練でやるなと言われたのに!」

「銃が効かないからパニックになっていたのかもしれない」

「クソが・・・」

銃弾が飛び交う中、2階の機銃を制圧してきた部隊が来た。

「なにがあった!?」

と隊長らしき人物が問う

「あいつに銃弾が効かなかった!」

「撤退するぞ」

「ミッションはどうするんですか!?」

「放棄する、責任は俺がとる。そうしなきゃ、お前らが生き残れない」

「了解・・・」

男が同意すると、隊長らしき男は無線で指示を出し始めた。

「撤退するぞ、アルファ班はラぺリング降下、ベータ班は階段から降りる」

その指示に従い、各自撤退を始める。

アルファ班全員が地上に降りたとき、建物がいきなり爆発した。

「なんだ!?」

「RPGが飛んできやがった!建物ごと俺らを殺す気だ!」

辺りを見渡すと、敵に囲まれていた。どうやら敵勢力をかなり見くびっていたようだ。すると無線から隊長らしき人物の声が聞こえる

「各自撤退し、生き残れ!」

その言葉を聞きアルファ班は徒歩で建物から遠ざかっていく。角を曲がった先には大量の敵がいた。応戦するしかないと全員が銃を撃ちダダダダと銃弾が飛び交う。

何かの音が聞こえる。男が聞こえた方向をサイトで見ると砲塔が見えていた。

「逃げろ!」

と男は叫んだが、遅く、叫んだ男以外は爆発・爆風に巻き込まれた。

男が逃げ込んだ先にはさらに多くの敵がいた。だが男はあきらめずに応戦した。数人殺したとき後ろから何かに殴られ気を失った。


「・・・きろ、起きろ」

その声に気づき男は目を覚ます。目を開けた先にはさっきのリーダーらしき男がいた。どうやら捕まったらしい。リーダーらしき男は捕まった男にこう言った。

「お目覚めだな。いきなりで悪いがこちらの質問に答えてもらう。言っておくが拒否権はない」

「拒否権はなくても黙秘権はあるけどな」

男は軽く笑いながら言った。

「自分の立場を理解していないようだな。まあいい、いつか気づくだろう。まず最初の質問をする。どうして私たちがここにいるのがわかった?」

リーダーらしき男は単刀直入に聞いた。

「知るかよ、糞野郎」

男は反抗した。

「はぁ、どうやらお前は相当な馬鹿のようだ」

ため息交じりに言うと、ショットガンを取り出し男の右足を撃った。

「うああああああ!!」

「どうだ話す気になったか?」

「う・・今のでやっと目が覚めたぜ・・・」

「そうか、もう一回やって完全に覚まさせてやろう。」

そう言い、今度は大型のハンマーで男の左足を殴った。

「ぐああああ!!!」

それだけでなく、骨が粉々になった足をナイフで切り裂いた。

「あああああああ!!!!」

はぁはぁと男の息が荒くなっていく。

「どうだ話すなら治療してやるぞ」

「く・・・話すくらいなら、死んでやるぜ・・・」

「わかった望み通りにしてやろう」

そう言うとマシンガンを取り出し男に向けた。

「言い残すことはあるか?」

「じゃあな、糞野郎」

男がそう言うと、リーダーらしき男は引き金を引いた。


映像はそこで途絶えた

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