笑うよりも、笑えるといい

シンエンさま

笑うよりも、笑えるといい

時に僕はシーズンを思う。

時にシーズンが僕を思う。

宇宙には意識がまるで

あるかのように偶には

僕は思ってしまうんだ。


雪の降る町で、

ベッドに横になって、

病気のままで、

嚏を何回もしていた。


肺にも、鼻にも、

雪花が落ちるとともに

シーズンの寒さを身に受け、

痛みを味わい続けた。


痛かったんだ、

体が弱かったんだ。

夏の汗まみれの日々を思うと、

やはり夏のほうがよかったかも。


ちなみにって、

心は時に思って、

病気の最も酷い日にだけ

雪が止んだ。


ちなみにって、

これもしかして宇宙が僕を見ているのか。

時には宇宙には目があると

迷って信じるかもね。


痛かったんだ、

病院に着いた。

僕と同じように、別の病人も、

僕とともに痛んでいたんだ。

それで良かろう。


言葉を交わさぬ暫くだけの仲間なんだ。


別の病人の隣に僕は座る。

身を以て痛んでいる他人の前では、

笑ってほしくない人もいるんだ。


笑ってほしい人には笑うよ。

笑ってほしくない人には

表情を合わせて慰めるよ。

なんせ、病気で君のことを思うんだ。


心さえ微笑みが続ければ、

寒いシーズンの病気にだって

微笑みの太陽が

心の中で溶かすんだ。


それが、

病人への愛なんだ。

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笑うよりも、笑えるといい シンエンさま @shinennsama

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