剣と紡ぐ物語
ねこしゃん
第1話プロローグ
「あ、また壊れた……」
ボサボサとした黒髪と不健康な白い肌をした少年が感情の無い声で呟いた。少年の手の中には、剣先が大きく砕け、まるで命を失ったかのように、輝きを失った剣があった。
「これで、もう76人目か……」
----この世界では、一部の
二つ目は、
《みこ》を扱う事が出来る。
「レグルス、もう壊してしまったのかい?」
一人の男が話しかけてくる
「あぁ、壊れてしまった」
「もう少し大切に扱ってくれ。君の為に、巫女を
「大切に使っているつもりだよ。でも、この子達が簡単に壊れるんだよ」
男は溜め息をついた
「
レグルスは男の言っていることが理解出来なかった。自分の周りに居る者達は、全てが
《き》く道具であり、その
《みこたち》が壊れてしまったとしても自分さえ無事ならそれで良い思っている。
《ぶそうか》した状態で破壊されると、
男はレグルスが考えている事を察したのか、先程より深い溜め息をつくと、ある事を提案してきた。
「レグルス、五人の
《いせき》に行ってこい」
「
レグルスは
遺跡とは、この世界に数百数千個とあり
そんな危険な所でレグルスが生き残れるわけが無かった。
「そうだ。お前には遺跡でとある剣を持ってきて欲しい」
「俺じゃなくても取りに行けるだろ?」
「それは無理だろうな。お前だからこそ取れる剣かもしれない」
「どういうことだ?」
「お前は詳しく知らなくていい。忌み子のお前を拾ってやって我々に今こそ恩を返すべき時だ」
「……」
レグルスは昔から、
初めて
しかし、レグルスは思う。人や物はいつか壊れるあるいは死ぬものだ、それが多少早くなっただけではないかと。
そんな事を考えていると、男が口を開いた
「これは、頼みではなく命令だ。行け」
「はい……」
こうして、レグルスは
これが
これから向かう遺跡でレグルスは、とある剣に出逢
《であ》う事になる。その剣こそが今後レグレスを運命を大きく変え、そして成長させる事になるのだ。
これは大きな
剣と紡ぐ物語 ねこしゃん @nekosyan
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