おばさんは異世界でも強い

というか、この作者さんの書く『おばさん(あるいはマダム)』がそもそも最高すぎるんですよ。おばさん特有の図太さというか、経験豊富さというか。どっしり構えてる感が半端ない。

女の人って案外肝がすわってるとか度胸があるとか言いますけど、妊娠出産を経ると、何かもういよいよ怖いものがなくなるっていうか、多少のことは「あーはいはい」になるんですよね。おっかしいなぁ、私まだそこに至ってないぞ。

さて、本作の主人公である高梨美香さんなんですけど、御年38歳です。まぁ良い感じのおばさんです。いやいやおばさんと呼ぶにはまだまだ若い方だとは思いますけど、一応、一応ね、おばさんです。そんな美香さん、パート先の倉庫から異世界に行っちゃうんですよ。

そりゃあもうさらっと行っちゃいます、異世界。
異世界ったらあれですよ。魔物とかうようよしてて、剣と魔法でドンパチやるところですよ。なのに美香さんの武器って殺虫剤とレーキですから。殺虫剤、驚きの活躍をしますから。知らなかった、殺虫剤で無双って出来るのね!こりゃあスポンサーはキ○チョーか?ア○ス製薬か?!

そんなわけで、一風変わった異世界ファンタジーを読みたい方はぜひこちらを。いや、これ異世界ファンタジーなのかな?ちょいちょいこっち戻って来るから……現代ファンタジーか。うん、そうかそうか。

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