「僕の得意教科は食育です」

なんて言い放つ学生が現れたら尊敬してしまうかもしれない。
近未来の日本で行われるとある機関の実験。
一見、狂気的な内容の実験に思えてしまうが、それは僕が普段スーパーで動かなくなった豚さんの肉しか切った事が無いからなのでしょう。
昨今の動物ブームの中、様々な生き物を食べて人間は生きているのだと思い出させてくれる作品でした。
ちょうど「最近の給食がマズすぎる」というニュースを見た頃にこの作品を読み始め、なんとも言えない気持ちになりましたね。
「動かなくなった昆虫の死骸に乾電池を入れようとした子供がいる」という話を聞いた事がありますが、この作品の「食育推進委員会」なる機関がフィクションの中だけの存在であり続けたら、「豚の肉を畑に埋めて水をやる子供」といった都市伝説が生まれる日もそんなに遠くないかもしれないなんて思っちゃいました。